「夢を売ってしまったふたり」夢売るふたり MAPLEさんの映画レビュー(感想・評価)
夢を売ってしまったふたり
クリックして本文を読む
繁盛している小料理屋さんという同じ夢を実現させて仲良く頑張っていた夫婦が、火事で意欲喪失した夫の浮気をきっかけに、詐欺という悪い手段で再び夢を掴もうとする。浮気された怒りと悲しさを秘めた妻。情けなく従うしかない夫。最初は共謀しているが、徐々に現実から目を背け、詐欺としてカモに売っている世界に入り込んでしまう夫。ふたりはいつしかすれ違い、気持ちも素直にぶつけ合えなくなっていた。あんなに仲が良かったのに、お金のための詐欺を働き、女性達に結婚という夢を売っているようで、実はふたりの夢を売ってしまっていた。夢を象徴するかのように、夫の包丁がいまや浮気相手となった詐欺相手の家の台所に無防備に放置されている描写がとても哀しかった。松たか子ってこんなに演技が上手なんだ!と初めて気付き驚いた。
コメントする