フェイク・クライムのレビュー・感想・評価
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キアヌファン初め、B級映画好きには楽しめそうな小品だよ!
予告編では、サスペンスと謳っているがこれはラブコメだ!有り得ない!お話なんだけれど、それはそれで楽しめるよ!肩が凝らない軽い映画も時には良いものだ!
本作主演のキアヌ・リーヴスの代表作と言えば何と言っても『マトリックス』そして『スピード』だよね!でも彼は高校生の時に演劇に目覚めて芝居の道を歩み始め、ようやくスターの座を射止めるのは『スピード』に出演した30歳の時だ。意外と下積みが長~い人なんだよね。
その間、数多くの舞台も経験していると言う彼は、この作品でも、その魅力を偉観なく発揮しているし、この映画では、みんな役者が作品を楽しんで出ている感じがビシビシと画面からでている!そう言えばキアヌはケネス・プラナー監督の『から騒ぎ』にも出ていたし、カッコイイだけでなく、実力派だよね。40代後半に差し掛かっているけれどこれからが未だ未だ楽しみな俳優さんですよ。お相手役の女優さんもベラ・ファーミガと言えば最近公開された『ミッション8ミニッツ』にも出ていた人。そしてJ・カーンは『ゴッド・ファーザー』や『第2章』『サイレントムービー』とシリアスからコメディーまでオールマイティーのベテラン揃いです!でもストーリーはあくまでもB級娯楽映画ですから、派手なトリックもアクションも出て来ないし、低予算のサッパリとした旨め~茶漬け(梅ならぬ出演者達の芝居が巧いと言う意味)的な映画ですが、キアヌファンの方や、ラブコメファンにはクスクスと思わず楽しめる作品だって保証します!
キアヌ演じるヘンリーが無実の罪で服役した、その獄中で詐欺師マックスと出会い彼が獄中でマックスから教わるのは、人生で明確な目標や目的を持たずに只淡々と日々生きて行くと言う事は、犯罪よりも、罪であると言うのが笑えます。
さすがアメリカンドリームと言う、夢と希望を第一の目標として頑張ると言う国民性が望まれる国の話だな~と妙に感心してしまいました!
犯罪は罪なのは当然の事であるけれど、自分の人生をダラダラと無駄に浪費してしまうのも確かに罪と言えば罪と言えない事もないなってね。他人はたとえ傷付ける事が無くても
自分の人生を建設的に生きて行かれないと言うのも、頂いた自分の生命に対する冒涜なのかもしれない。
人は一人では生活出来ずに必ず誰かのお世話になって生きている。だから社会に自分の力を自分の目的を果たす事で、自分の生きている社会に還元する事が大切なんだよってな感じで話してくれるのがこの映画。それで、銀行強盗かよ?って言う話しだけれど、人の良いヘンリーは非暴力で、頭脳犯に徹するし、詐欺師のマックスも嘘は巧いが、メチャクチャ気の良い親父なんです。まるで2人はねずみ小僧か、怪盗ルピイの様なんですよ。
普通私は、犯罪者が主人公で犯罪を肯定する様な臭いのする映画は、絶対にどんなにみんなが良い評価をしていてもNOと言うタイプなんですが、初めからこの映画はコメディーで有り得ない設定なので目を瞑ります。それにキアヌ・リーヴス主演なので、多めにポイントを上げようと思います!これを真似て犯罪に走る人が増える影響はとても無いと思うので、笑いが不足した時には、休日の骨休めにお薦めしたい作品だと思います!
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