「いつでもビギナーズ」人生はビギナーズ にゃらんさんの映画レビュー(感想・評価)
いつでもビギナーズ
淡々と進んだり、戻ったりしながら静かにこの映画は進んでいきます。
まるで大人になってからの人生のようにゆっくりとメリハリを感じることもなく『いつものように』
いつものように静かに日々は流れながら、
ある日突然『いつも』が『初めて』に変わる日が訪れる。
人生は子供の頃だけじゃなく、73歳だろうが35歳だろうがいくつでも、いつでも『初めて』の連続だ。
妻に死なれてしまうのも年の離れた彼氏が出来るのも、フレンチの彼女が出来るのも母親が死んでしまうのも、ゲイの父親とその彼氏と付き合うのも、いつも『こんなことは初めて』なのだ。
『初めて』があり『新しい』が始まる。
しかし始まってしまうとまた『いつも』がゆっくりと戻ってくる。
『いつも』は時に『過去の自分』と『葛藤』を運んでくる。
人は人と出逢って関わることによって
『初めて』と『始めて』が出逢い新しい自分とも出逢えるのである。そしてまた『いつも』が戻ってきて。
この淡々とした進行がとてもリアルにそんな人生を感じさせてくれました。
私はこの映画を観てこれからいくつになろうとも、これからの人生が楽しみだなぁ~と思えました。
これからの『初めて』と『始めて』が、今出来ないこと、今の自分と違う自分に出逢えるチャンスになるだろうと思えた、それが嬉しい作品でした。
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