「おおっすまんかったのう、勘弁せえや」バトルシップ しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
おおっすまんかったのう、勘弁せえや
まあ、そういう映画である。
とりあえず謝っとけ、こんなんしとったら、ワレ喜ぶじゃろ、でも思いっきり上から目線。
本作をみて普通に思い出したのが、「SPACE BATTLESHIP ヤマト」と正直誰も存在忘れてしまったであろう「カウボーイ&エイリアン」。
「ロサンゼルス決戦」「トランスフォーマー」でなく、「カウボ」のほうがテイストは近い。
ザ東宝の「SPACE BATTLESHIP ヤマト」のデキがあまりにもひどい(オレ自身はそうは思っていない)といううわさを耳にしたとかしないとか、のハリウッドが、ヤマトをバカ、いやリスペクトするつもりで、オレら日本人が喜びそうなネタを揃えました。
「戦艦ゲーム」「浅野忠信」「ヤマトネタ」。
さてどう反応する、日本人。
絶賛の嵐である。
頭カラッポにして観ようぜッって言う人がいるが、なんでオノレに映画の「見方」を提案されにゃいかんの?という突っ込みが想像できんぐらい脳が焼かれてるんだろうか。というのもあるが、それとは別に
「おいおい、なんか気持ち悪いぜ?」
という意見がなぜないのか不思議だ。
多少のキャラ設定は違っても、「ヤマト」的なキャラクター配置だし、原案はそうであっても、結果的に大して意味のあるシーンでもない「戦艦ゲーム」、あの場所で「日本人」と結託して、というプンプンする設定は「俺たちは友達だぜッ」というより、
「今までごめん。いやあ、これからは仲良くしましょうよ」(建前)と擦り寄っているとしか見えず、そのくせ
「おおっすまんかったのう、勘弁せえや」(本音)=ミズーリ、ドンッ
・・・・・・コレ、ほんとに頭カラッポで見る映画なのだろうか?
そうした「上から目線の謝罪娯楽映画」はここ最近の傾向で、それはとりあえず次の「カウボーイ&エイリアン」でするとして、本作の好きなところも一応。
ミサイル
わざわざ敵はミサイルで攻撃する。
海戦でミサイル発射、着弾、爆発は絵になるし、絶対そっちだって!という作り手の思いが感じられる。
宇宙船なのにミサイルかよ、というチンケな反論をぶちのめす「絵優先」のスタイルは正解。
敵戦艦からミサイルがニョキニョキと出てきて、バシューンバシューン、はすごい緊迫感と迫力。
東宝ヤマトになかったのはコレ。ストーリーとかキムさんが、とかじゃなくって。