「飛「空」士なのね。」とある飛空士への追憶 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
飛「空」士なのね。
犬村小六の原作はかなり面白いらしい。
この「とある飛空士~」はシリーズで何刊も出ているようだ。
まったく知らなかった私は(相変らず)減りに減った上映回数を
眺め、あ~もうこれは観れないな、と諦めていた一本だった。
…と思ったらもう一週、上映が延びた^^;
じゃあとばかりに観に行ったが、マッドハウスの制作を期待して
観に行った人の切ない感想を読むにつけ、確かにねぇ…である。
絵は悪くないと思う。戦闘シーンも、、まぁ迫力あって悪くはない。
でも一番ダメなのは肝心の物語である。脚本が悪いんだろうか?
ローマの休日をもじったような(しかも低レベル)恋愛物語ベース、
今時ここまでベタなお話を堂々と描いたうえに、担当の声優まで
新人を起用(あれじゃお姫様が日本の女子高生じゃないの)という、
ここまで果敢にタブーに挑んだ作品も珍しいな、と思うほどである。
飛行機オタクだったり、アニメオタクだったり、と観客数はほどほど
入っていたけれど、なんかラストでガックリこなかっただろうか…?
皆さん立ち上がるのが恐ろしく遅かった気がするんだけど^^;
で、スタスタと出てきたオバサンは
この日三本観た中で(TOHOのフリーパスポート中)一番退屈だった。
なんだろう、物語的にはまったく今時のお話になっていないし、
どちらかといえば自分が子供時代に観聞きした恋愛モノに近いのだが、
気持ちが入っていかない…子供が子供を演じているような幼稚さでは
憧れの飛空士とお姫様の物語にはなり得ない。どんなに貧しかろうと
差別を受けようと信じる道を歩み、愛する人を守り抜くオトコとしての
気合いが足りないとはいわないが(神木くん巧かったしねぇ)如何せん、
物語がまったく空を羽ばたかないのだから、ダンスもへったくれもない。
だって、子供にだって分かる。
美しい恋愛っていうのは心身大人であるご両人が演じてこそ美しい。
分かる分からないはさておいて^^;(奥が深いからね)
恋愛の奥義は二人の心情が明らかになるにつれ切なさを増すものだ。
何度も海に落ちていちゃ、まるで水増しするばかり。。
原作を知らないので(分からない部分が多く)今ひとつピンとこないのだが
どうやら映画で描かれなかった彼らの心情は、そちらでは明確に示されて
いるらしい。ファナ妃の言動が今ひとつ謎だった私などは、それを読んで
まずは、お姫様の心情を理解するところから始めた方がいいんだろうか。
あぁ…追憶かぁ…(内容違いだけど、あの名作は好きよ^^;)
(そもそも飛空士を飛行士だと思ってたクチですからね。ダメだこりゃ^^;)