劇場公開日 2011年7月30日

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「ラストのちょっとほろ苦い結末も現実的で、私は好きです。」スーパー! aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ラストのちょっとほろ苦い結末も現実的で、私は好きです。

2011年10月2日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

生身の普通の人がヒーロー・コスチュームを着て、街の悪党を退治する…「キックアス」と、もろ被る映画だけど、スーパーヒーローに憧れる日常ではだめな人間の物語は、昔からあったようで、あの「バッドマン」も格闘術と超兵器を駆使するが悪を憎む正義感の強い生身の人間だ。

本作が「キックアス」と違うのは、あっちは若い二人の青春物語的なところがあったのに対し、こちらは妻にも逃げられたうだつの上がらない中年男にぶっ飛んでるアメコミ好きの女の子が絡む展開。
「キックアス」ではビッグダディとヒットガール親子の反則的な強さが痛快さを呼ぶわけだけ、こちらの主役フランクが扮する赤いコスチュームのクリムトンボルトは気弱で腕っぷしもだめ。
それを補うため武器を手にするだが、ときにそれが凶器にもなって、正義の味方ではなく犯罪者扱いされたり、暗く後味の悪さを残す。でも、そのまぬけさとヘタレぶりで笑わせてくれる。
対決する相手も用心棒を従えるほんまものの麻薬の売人なのだから、分が悪すぎるし、やはり悲惨なことにもなってしまう。

ラストのちょっとほろ苦い結末も現実的で、私は好きです。

aotokage