「過去に負けない未来」僕等がいた 後篇 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
過去に負けない未来
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駅のホームで別れて5年…。
東京の大学に進学した七美は就活に奮闘する傍ら、音信不通になった恋人・矢野への想いを引きずっていた。
ある日七美は、音信不通になった矢野の秘密を知る事に…。
高校時代の煌めきや初々しい恋を描いていた前編に対し、完結編となる後編は、非常にドラマチック。悲劇的でもあり、さながらすれ違いメロドラマ。
母の病、学業と両立のバイト、母は精神を病み、そして…多くの苦境に直面する矢野は、薄幸のヒロインならぬ薄幸の男の子。
自暴自棄になり、全ての過去を捨てる姿は身を切る思い。
七美も自分をひたむきに支えてくれる竹内との将来を考え始めるが…。
新しく登場する比嘉愛未演じる千見寺がナイスキャラ。
新たな恋敵かと思いきや、七美とも矢野とも関わりを持ち、支えてくれる友人。そのイイ女っぷりは惚れ惚れ。
七美と矢野、七美と竹内、矢野と山本…それぞれの想いがすれ違い、絡み合い、時に切なく、苦しみながらも、 相手を想う心を美しく、温かく、強く伝えてくれる。
そして長年の想いが成就する大団円。
“過去に負けない未来”を、二人で歩み始める。
前編後編合わせて堂々4時間、いつしか作品世界に浸り、見応え充分のラブストーリーだった。
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