「ちょっとありますけど、結果オーライということで」ちづる shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっとありますけど、結果オーライということで
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映画「ちづる」(赤﨑正和監督)から。
兄である監督が、重い知的障がいと自閉症を抱えた
赤崎の妹・千鶴と母親を1年にわたり撮影し続けた
ドキュメンタリー映画で、監督の言葉を借りれば
「妹が僕に映画をつくらせた」となる。
本ではわからない、現場の声がとても新鮮だった。
特に、お母さんならではのコメントが、印象的である。
千鶴さんは好きな俳優さんから年賀状が届いたと大喜び。
「やったぁ、ははは」その、はしゃぎ方は天真爛漫。
しかし、母がカメラの前で真実を明かす。
「私が書いてあけたものです」
カメラマンの監督が訊ねる。「良心の呵責はありませんか?」
それに対して、体は華奢だけれど、太っ腹で答える。
「ちょっとありますけど、結果オーライということで」
こんな家族の愛に包まれて、彼女はスクスクと育っていく。
細かいことを気にしていては、障害児を持つ親は務まらない。
そんな気概を感じたシーンである。
「結果オーライ」って、とてもいい加減な気がするけれど、
そうじゃないんだ、と気付かせてくれたシーンでもあった。
現場は現場なりの、工夫があるんだよなぁ。
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