リンカーン弁護士のレビュー・感想・評価
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アメリカの弁護士かっこいい
リンカーン大統領が政治家を志す前の若手弁護士時代を描いた映画かと思ったら、車のリンカーンをオフィス代わりに使っている現代の弁護士の話だった。 とにかく忙しく金を荒稼ぎして、高い法律スキルを駆使して時に手を汚し、弁護士として非常に活躍している様子がかっこよかった。また、意に反する弁護活動をする時も手を抜くことなく依頼人の利益を精一杯守ろうとしている場面は非常に複雑な内面を見事に表現していて素晴らしかった。
リピートカスタマー。
裁判物と言えば、法廷での駆け引きが多くなり、動きが少なくなるので、退屈することもある。 でも、これは、程良かった。 スクリーンで見るのは久しぶりのマシュー演じるちょい悪弁護士。 暴走族相手に、お金を稼ぎ、裁判にも勝ち、悠々自適の生活。 のはずが。。。 「ちょい悪のこの俺様が、こんなワナにひっかかるとは。。。どうしてくれよう!!」 悪そうに見えて心底悪くなくて、良さそうに見えて本当はとんでもなく悪くて。 そんな配役も良い。 法律の網をかいくぐる駆け引きがおもしろい。 ウィリアム・メイシーやマリサ・トメイ達が脇を固めて、堅実な仕上がり。 久しぶりのジョシュ・ルーカスもね。 私達平凡な日本の民間人は、弁護士のお世話になることは少ないだろう。 訴訟社会のアメリカでも、≪リピートカスタマー≫とならぬようにしたいものですね。
ちょいワル弁護士のスカッとする法廷サスペンス
いわゆる法廷サスペンスものだが、カネが取れるところからはいくらでも取ろうという、ちょいワルで一流の腕利き弁護士ミックが主人公だ。 序盤は、軽快にミックの辣腕ぶりを披露する。 そして、そのミックを手玉に取ろうという若者ルイスが現れる。彼は暴行事件で告訴されるが、一貫して無実を訴える。 ルイスが無実かどうかなど疑問にもならない。疑問の焦点は、なぜ弁護士にミックを指名したか、その一点だ。 若者は資産家の御曹司で、高級車を乗り回し、自由な生活を送り、社会的地位が高く、法によって手厚く保護されている。 憎たらしいほど頭が働き、ずる賢い彼は、弁護士と依頼者間に於ける“秘匿特権”を逆手に取る。弁護士と依頼者の力関係が逆転してしまうところに、この作品の面白さがある。 本件の裁判で、ルイスの悪の正体を暴くことが許されないミック。法律のプロであり百戦錬磨の弁護士が、この難局にどう立ち向かうのか? 先が知りたくてウズウズするのだが、裁判ではあの手この手で検事をやりこめ、不本意ながらもルイスの無罪を勝ち取ろうとするから、話は混沌とする。 いったいどう決着をつけるのか、リアルタイムで進む法廷シーンを見つつ、形勢再逆転の切り札を探索し続ける頭は完全にオーバーヒートだ。 やっとミックの作戦が明らかになったとき、それはもう、してやったりとスカッとする。 ミックとリーンカーンの運転手アールとのやり取りが軽妙で、一服の清涼剤となっている。
波が2回
エンディングの盛り上がり部分、普通は 波が1回でピシッと閉めるのに この作品は波が2回くる。 でも、どちらも中波、あまり 余韻が残らない。
敏腕弁護士・ミックの事務所は リンカーン(車)の中。 今回 依頼された内容は 金持ちの息子にかかる殺人容疑を晴らすというもの。 一見 簡単な事例のように思えて、そこには あるワナが仕掛けられていた。。という内容。
危機迫るも、悪をおさえて勝利するという流れですが “危機の部分”がイマイチ表現できていなかったように思えます。 プレビューで ルイス(ライアン・フィリップ)がミック(マシュー・マコノヒー)を脅しているシーンが組まれていて、ドキッとしたのですが 本編での印象は薄く。。 殺人鬼なのに、大したことねぇなって 感じです。
また「脅されて 精神的に追い詰められるミック」という設定のシーンがありますが、ルイスへの恐怖心より 仕事がなくなったらどうしよう…的な落ち込み具合であまり共感できず。 ルイスの魔の手が 元妻(マリサ・トメイ)と娘に迫るという部分も 「話には聞いたけど、実際 起こらないでしょ」くらいの プチ不安で 元妻(マリサ)の出番なし。。 演技派女優さんなのに、もったいない。。
それでも 法廷でのバトルシーンは なかなか見応えありました。 知恵と知恵の激突。 なるほど、そうきたか!と 不意をつかれた驚きと 抑揚感が多少ありました。
その他、ジョッシュ・ルーカス(『ステルス』の元イケメン)、ウィリアム・H・メイシー(TVシリーズ『ER』に出てた)、マイケル・ぺーニャ(『シューター』)などなど、見覚えのある 俳優陣がそろってます。
しかし アメリカって国はすごいな。。弁護士もすごいけど、司法取引も、冤罪(えんざい)も、なんだか身近に感じて、そしてお金で解決してしまいそうなところが かなりリアル。 映画館じゃなきゃいけないってほどの 内容ではないけれど、興味深い作品です。
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