「単純な設定が複雑怪奇な接点を繋ぐ面白さ」アリス・クリードの失踪 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)
単純な設定が複雑怪奇な接点を繋ぐ面白さ
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舞台は監禁部屋のみで、登場人物は、人質の女性と2人組の犯人だけという極端に限られた設定ながらも、3人それぞれの人間関係が丁寧に張り巡らせれており、主導権が二転三転していき、奥深い構造に仕上がっている。
ポロッとこぼした一言が立場を大きく左右していき、疑心暗鬼となる不安定感が今作の魅力やと思う。
弾丸や携帯電話etc.の小道具を用いたトラップもテンポよく仕掛けてあり面白い。
ただ慌ただしく騙し討ちのシーソー合戦が繰り返されると、途中でクドく感じてしまう。
オチも薄々読めてたし。
第一、若者が2人に対する接点は明らかに矛盾が多い。
細かくバラせないのが残念だが、出逢いの時期とか繋がり方は無理やりの一言に尽きる。
んまぁ、私は人質役のジェマ・アタートン嬢が可愛かったから別にエエけどね。
最初はメイクがキツめで「どこが令嬢やねん」
って思ったけど、
いざベッドに拘束され、虐げられるシーンとなると一気に魅力的に感じた。
あのムチムチした身体はSM好きには堪んないね。
かの名作漫画『てんで性悪キューピット』での伝説的エピソード《まりあ絶体絶命!の巻》が蘇ってしまった。
もし、私が犯人なら、金の受け渡しが無理そうやと察した時点で、金倉君モードに切り替えて楽しむけどね。
「嵐ですよ〜。ぶわぁ〜♪」
とか言うてね。
せっかくのシチュエーションやもの。
勿体無い。
《総論》
結局、オスなんざぁ金欲より性欲に走る生物である。
相変わらずしょ〜もない結論で〆たところで最後に短歌を一首
『愛と嘘 鎖連ねて 鍵を噛む 引き金に帰す(kiss) 生贄の価値』
by全竜
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