「映画監督新海誠の原点」ほしのこえ たっぐさんの映画レビュー(感想・評価)
映画監督新海誠の原点
なんと新海誠監督が1人で作っちゃったすごい作品。
小説も発売されているのでこの映画を観て先が気になった方は読むことをおすすめします。
主人公の1人のノボルは平凡な男子中学生、作中で高校生や社会人に成長した姿が描かれます。もう1人の主人公ミカコは初登場時は中学生であり、高校生になる進学する前に宇宙へ飛び立ちます。
この作品の世界では地球の人々は宇宙を開拓し、宇宙人と戦闘を繰り返しています。
戦闘マシーンを操るパイロットはティーン周辺の女性しかなれないようです。
本当は地球に残って平凡な日常を謳歌したかったけど、自分に与えられた使命を拒否できずなすがままに宇宙への片道切符を与えられてしまったヒロインミカコと、地球に残された男子高校生ノボルの唯一の通信手段。それが携帯のメール。
新海監督は君の名は。でもそうであったように携帯電話をアイテムとして重宝する傾向にあります。(他にも踏切や空を見上げる描写など様々な特徴があります。)
この作品では地球とどんなに離れた宇宙でもメールが届きます。しかし到着までの時間は二人の距離が離れてくにつれどんどん長くなっていきます。一回のメールが届くのに最初は数日だったのに数週間数ヶ月と伸びてゆき最後は7〜8年。ノボルが何年も待ちわびていた太陽系のずっとずっと外から送られてきたメール。それは通信エラーで途切れ途切れでありました。
ノボルと同じようにミカコにもノボルへの募る思いや二度と会えるかどうかも分からない不安感など様々な葛藤があります。
自分は新海監督の恋や恋未満の感情を扱う描写がとても好きです。
君の名は。で新海監督作品に興味を持たれた方には是非見ていただきたい作品です。
SF色濃い+少し展開が途切れている、ので見る人を選ぶ映画であるとは思いますが。
(特徴:切ない、戦闘シーンが格好良い)