「おもろいって!」猿の惑星:創世記(ジェネシス) 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
おもろいって!
「猿の惑星 創世記」見ました。
オリジナル版は未見です。
これは深い、とても深い。
この手の進化を扱った作品として、まず進化する理屈がしっかりしているし、誰でも理解しやすくなってる点がいい。最近だと「トランセンゼンス」というクソ映画で、その理屈の部分が全く理解出来ずにかなり苦しんだ想いをしました。この映画では、すんなり話を捉えられたし、感心しました。
あと、なんといっても猿が可愛い。特に小さい頃のシーザーはとても可愛いです。女医さんに傷を縫ってもらってる時のウホウホも可愛いかったですねー。モーションキャプチャーでよりリアルな動物の動きを再現してるらしいが、ただ少し違和感を感じた。大人になったシーザーを森へ連れていき、帰路で犬を威嚇する場面。首輪を嫌がる仕草をしますが、この動作が猿真似をしてる人間そのもので、少しおかしいと感じました。ただ、シーザーは普通の猿と違うという設定なので、その人間っぽさの良し悪しは人によりけりだとも思います。
このモーションキャプチャーが活きてると感じる場面もあって、序盤のルーカスタワーの一幕。リングを棒に刺す時に、微かにリングが棒に当たってから落ちる。この微妙な演出が非常にリアルで、猿自身が未完成である事が簡潔に語られている。
この映画はテーマが深いと言ったが、猿があそこまでの反乱を起こさんとする理屈は弱いように感じました。ただ、その理由と意図は続編で説明されているので良しとするべきか??
他にも不可解な点があって、主人公がいとも簡単に新薬を盗み帰ったり、「デートに誘え」ってシーザーが言うけど人間の恋煩いを理解してるとは思えない。とか。
いろいろ言ってきましたが、粗はあるが良くできてる映画だと思います。オススメです。