劇場公開日 2011年10月7日

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「猿の惑星ビギニング」猿の惑星:創世記(ジェネシス) いちごだいふくもちさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 猿の惑星ビギニング

2025年8月31日
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鑑賞方法:映画館

邦題では分かりにくいですが、1968年ラストで大衝撃を与えた名作『猿の惑星』(PLANET OF THE APES)に対し、原題がRISE OF THE PLANET OF THE APESということからも分かるように、ビギニング的な位置づけの作品ですね。

期待しないで観たのですが、いやいやそれなりに面白かったです。そりゃ、オリジナルである原作と比べると残念なところも多々ありますよ。ですが、この作品はリメイクでもない、全く別次元の作品としてとらえれば、納得の作品。

内容もさることながら、目立つのはやはり、見ごたえあるCG。猿の表情や躍動感など超リアル。なんでも、モーションキャプチャの第一人者アンディ・サーキスが猿まねした姿にCGをかぶた最新技術での撮影なんで、猿なのに人間味もあるのです。特ににらむ目などは、人間そのもの。

シーザーが人間へ反乱を起こすまでの経緯、そして次々と味方の猿を従わせる様子は、見ごたえあり。人間VS猿の戦いもちょい大げさながらも、娯楽性があり興奮させられます。人間を殺さない猿、次々と猿を殺していく人間・・・。果たして、猿側が悪なんだろうか?

なんだか最終的には、良い者面している、科学者のウィルだが、彼の間違った研究のために、これほどまで被害が出るとは・・・。シーザーと仲良しだからって、のんきに別れを悲しんでいますが、ちっとは反省しなさいよ!

さて、ビギニング的というだけはあり、もちろん1968年『猿の惑星』へつながる終わり方をします。何にも悪いことしていないのに、被害だらけで踏んだり蹴ったりなウィルの家のお隣さん。彼の職業はパイロット、向かう先はニューヨーク。はい、オリジナルを観ている方はこれだけでピンときますね。ただ、ちょっと残念なのは、人間が滅びた理由がウィルが作ったウイルス感染というのはちょっと納得行かないかな・・・。

いちごだいふくもち