「不思議な魅力を放つ」ドラゴン・タトゥーの女 Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
不思議な魅力を放つ
子供には見せられないようなエグいシーンも多くあるが、それを補って余りある、不思議な魅力を強く放つ作品。
既に映画化されていたのに、フィンチャーはよほど原作に魅力を感じたのか。明らかにこちらの方が輝いている。
失踪した大富豪の姪、複雑な家系という、古典ミステリー小説風の舞台設定と、スウェーデンの寥々とした異国情緒、パンクなヒロイン、デイビッド・フィンチャーの端正な美意識がミックスされ見どころが多い。
淡々と進行しているようで、じわじわ盛り上げ続ける脚本がお見事。キャストも豪華。事件解決後のリズベットの活躍は蛇足にならず、登場人物と物語に厚みをもたらしている。
同じスタッフ、キャストで続編が観たいと皆が思ったはず。これは叶わなかったが。
コメントする