「最後に用意されたのは16歳の少女に相応しい舞台だった。」ハンナ aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)
最後に用意されたのは16歳の少女に相応しい舞台だった。
「ラブリーボーン」では殺された14歳の愛らしい少女を演じたシアーシャ・ローナンが今作では喜怒哀楽のない無表情な16歳の戦闘マシーンを演じる。
北欧フィンランドの山小屋で、元CIA工作員エリックに特殊な教育を受けて育った娘ハンナ、「キックアス」につづく冥府魔道に生きる父娘の復讐劇が始まる。
モロッコ、スペインと異国情緒あふれるところを転戦しつつ、はじめてふれる外界にハンナにも16歳の少女らしさが芽生えてきた。
格闘技や射撃の技術、百科事典の知識などはエリックから教わったが、やはりまだ子どもで人間の狡猾さや冷酷さは経験でしか学べないために窮地に陥る。
不思議の国のアリスやグリム童話の要素も盛り込み、最後に用意されたのは16歳の少女に相応しい舞台だった。
ただ、最後に明かされる真相が取って付けたようだった。これは続編を作って、もっと掘り下げてほしい。
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