「びっくり、どっきり、ひやり…はできるよ」貞子3D トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)
びっくり、どっきり、ひやり…はできるよ
封切りから3日め、平日昼間の渋谷の劇場。入りは2割くらいか。
3D、貞子がスクリーンから飛び出すんだから、そりゃ、びっくりします!
怖いより、びっくりなんです。
みんなの低評価に異論はありませんが、貞子の3D化にあたってどう料理するか、というのが最大の注目。
映像的には、失敗とは言わないけど、素材をうまく組み立てていない。
英勉監督は処女作「ハンサムスーツ」しか見てないけど、あれは結構いい映画だけに、決して力量のない人ではない、と思います。
この作品、てっきり、制作サイドが、鈴木光司原作を換骨奪胎したもの、と思っていたのだけど、鈴木の最新刊「エスS」が原作なんだと。
この「原作」は未読だけど、どうも、映画はこの原作には及ばないようだ。
さらにいえば、やはり原作も、映画も、元々のリング&らせんには遠く及ばないということだろう。
本作のクライマックスは、集団で異形となった貞子とヒロインの対決だが、もう怖さより笑いが先行する。
たぶん興行的にも成功しないと思うが、栄光の貞子シリーズもこれがラストになるんじゃないか。
鈴木も、もうちょっとシビアになるべきだね。
お金がほしかったのかもしれんが。
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