「ヒューマニズム賛歌」アメイジング・グレイス odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒューマニズム賛歌
奴隷貿易船の船長から悔い改めて牧師となったジョン・ニュートンにより1772年、「アメイジング・グレイス」が作詞された、ニュートンを心の師と仰ぐウィリアム・ウィルバーフォースとケンブリッジ大学での親友ウィリアム・ピット、若き政治家が志した奴隷制度廃止が成立したのは1833年、実に作詩から61年を要したことになる。人の欲望と抑制はホモサピエンス発現以来の永遠の命題であろう、創りだした手段や便法も神仏や理性、法と罰など一様ではない、現実には21世紀の今日ですら支配と隷属、人身売買は世界から一掃されていないのだから人類の闇は深い。
奴隷解放はアメリカのリンカーンに象徴されるが英国にも不屈の運動家がいたことが分かったことは勉強になった、未来に残したい伝記映画であった。
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