劇場公開日 2011年7月2日

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「オリジナルとしては良い作品の一つ」鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星 yui.oさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5オリジナルとしては良い作品の一つ

2011年7月7日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

最近のマンガ原作のアニメ映画の中では、中々素晴らしい出来だったように思います。

原作やアニメを殆ど見ていない方がどのような印象を受けるか分からないのですが、

所々で原作のある場面を連想させられるポイントが多々あり
元々の世界観を大切にしていることが伝わってきました。

テーマも民族問題から環境問題などとても深く考えさせられるものに触れており、
何より「失ったものの上にある成長や幸せ」といった点もハガレンらしい重みを感じました。
人によっては、少し暗すぎると感じる方もいるかもですが(..;)

個人的に良かったなと思った点は

エド達の登場前に流れてきた3拍子のメロディー。民族音楽のリズムと旋律から作曲され、ミロスを思わせる雰囲気に一気に引き込まれました。音楽へのこだわりもハガレンの好きな特徴です。

予告を観たときに抱いていた作画への不安も、キャラが動き出した瞬間解消されました。もちろん、好みもあると思いますが今回のような素朴なタッチも民族風を漂わせる効果があったように感じ嫌いではないです。

ストーリー展開は伏線が一つ一つ上手く回収され、映画オリジナルならではの無理なこじつけな設定がそれほど多くなかったので、私は大方自然に受け止められました。

歴史背景などが複雑なため長い説明もあり、予めHPで予習しておくことをおススメしますが、その分疾走感溢れるアクションシーンが満載なので、飽きることなく見られます。

残念だったのは
ベースが良いものがひかれていたのに、時間が足りず究極まで掘り下げられなかった印象があり、最後の感動がもう一越えあればと思った点です。
あのキャラの戦闘シーンがなかったのも少し寂しいかもですね…

衣装などよく工夫して描かれているようなのでもう一度観てこれたらなと思います。
アフターストーリーもあったら良いかもしれません。

yui.o