シャレード(1963)のレビュー・感想・評価
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オードリーが珍しく相手役を口説く理由
列車から投げ落とされた男の血だらけの顔がアップになった直後に、スキー場のテラスで優雅に食事するマダムに銃口が向けられる。でも、それは水鉄砲だったという巧いオチから始まる、25万ドルをめぐる騙し合い。その間、未亡人のレジーナは謎の紳士、ピーターの素性を疑いながら、次第に惹かれていく。製作から60年近くが過ぎてもなお、ロマンチック・サスペンスの秀作として、また、オードリー・ヘプバーンの代表作の一つに数えられる作品だ。でも、本作の場合、オードリー扮するヒロイン、レジーナと相手役の関係が他と少し異なる。ピーターがレジーナを口説くのではなく、どちらかと言うと、否、露骨にレジーナの方から積極的に誘いをかけるのだ。それには裏があって、撮影当時58歳だったピーター役のケーリー・グラントが、33歳のオードリーにアタックする(オリジナルの脚本)ことに難色を示し、逆モーション・バージョンにリライトされたのだった。こうして、本作はオードリーが珍しく男性に対して積極的な作品として記憶に刻まれることに。オードリーとグラントはこれで意気投合し、再共演を模索するが、遂に叶わなかった。ハリウッド黄金期の最後を飾ったトップスター同士の顔合わせは、もしかして1度きりだからこそ色褪せないのかもしれない。
ため息しかでない…
ヘップバーンを愛でるため″だけ″のフィルム。。。
オードリー・ヘプバーンが34歳の時に製作されたサスペンス調の映画だ。
アカデミー賞主演女優賞を獲得した出世作『ローマの休日』からちょうど10年、
世界中を魅了し紛れもないスターとしての地位を掌中に納めた彼女の、長編プロモーションフィルムとして見れば、何の文句もない。
作中のヘップバーンは、本当にチャーミングで健康的な美しさを振り撒いている。
どの角度から見てもスキがない。
怒った顔、笑った顔、困った顔、恐怖におののく顔、、
あらゆるヘップバーンを愛で楽しむのが本作のゴールとなっている。
大変申し上げにくいが、
ケーリー・グラント、ウォルター・マッソー、ジェームス・コバーン、ジョージ・ケネディなど錚々たる男優陣も、本作では、全員が刺し身のツマでしかない。
誤解を恐れずに言えば、脚本すらどうでもよかったのではないか、と感じてしまうほどだ。
以上を理解して鑑賞すれば心から楽しむことができるだろう。
ケーリー・グラントは素でとぼけててはまり役。
衣装提供:ジバンシィー の文字が燦然と輝いている🌟🌟🌟 だけど、ス...
今作はセクシーな役所なのだろうけど、やっぱり何処か可愛さが拭えない...
スタンリー・ドーネン監督の手腕光る!!
ファッションも音楽も全てが彼女を中心に回る、
オードリー・ヘップバーンの魅力満載の映画。
ケーリー・グラント/ウォルター・マッソー/ジェームズ・コバーン/ジョージ・ケネディと高名な役者たちが、未亡人となったオードリー演じるレジーナをイジメ抜く。表現を変えると、誰が味方か敵か?最後まで「困らせる」ということになる。
暗いサスペンスにあらず、軽薄な恋愛ものにもあらず、恐怖に怯える物語にもあらず、誰でも気楽に「楽しめる映画」としている。
登場人物以外にも、登場の仕方が最高とも思える、オシャレなモーリス・ビンダーのタイトルデザインに加え、そこに流れるヘンリー・マンシーニの楽曲がすごく良い。
「ローマの休日」後に数々のヒット作に恵まれたオードリー。軽い恋愛ものだけではなく「戦争と平和」や「尼僧物語」などの質の良い人間ドラマにも挑戦している。「ローマ…」からちょうど10年後の「シャレード」は、彼女の映画人生の折り返し地点でもある。
※
ジバンシィのショー
印象に残る音楽とGIVENCHY
新たなオードリーの魅力
オードリーのサスペンスはかなりヤバい
いつだったか忘れたが、小学生の時『国際諜報局』と『シャレード』の二本立てで、親父につれられて松戸の映画館へ見に行った。
いつだったか忘れたが、小学生の時『国際諜報局』と『シャレード』の二本立てで、親父につれられて松戸の映画館へ見に行った。あとは、テレビで見たことはあったが、忘れていた場面が沢山あった。どうしてだろうと思ったが、民間放送だったので、CMの部分だと分かった。カットなしで見ると些かくどい様な気がするが、オードリーファンにはオードリーの可愛らしさが見られて良いのだろうと思った。
さて、ストーリーだが何も語れない。一回見て、ちょっとでもネタバレさせると面白さは半減すると思う。
つまり『スティング』なんかと一緒。
ヘンリー・マンシーニとジョン・バリーが二本立ての理由だった。昔は映画音楽を作曲する大家がいたが、現在はそう言った大家はいるのだろうか。あまり、騒がれなくなった。
お洒落
オードリー・ヘプバーン
主演作品も 多くあり
『ローマの休日』が
好きな方も多い事でしょう。
『麗しのサブリナ』
『パリの恋人』
『マイフェア・レディ』
『おしゃれ泥棒』
等、ファッションを
楽しめる作品が多いですね。
ミュージカル映画
Singin' in the Rain
『雨に歌えば』の
スタンリー・ドーネン監督作品
『シャレード』(1963年)
音楽は、
ヘンリー・マンシー二
(Henry Mancini)
その作品は
『酒とバラの日々』の
「Days of Wine and Roses」
『ティファニーで朝食を』の
「Moon River」
『ひまわり』の
「Loss Of Love ”Sun Flower”」
等、名曲揃いです。
美しくて
哀切なテーマ曲に感動です。
『シャレード』のテーマ曲もステキ
この「シャレード」
ヒッチコック作品に
欠かせない
ケーリー・グラントと
共演されています。
渋いおじ様って感じ(´▽`)
そして、
ジバンシーの衣装で登場する
オードリーが、とてもステキです。
キャストも豪華で
『がんばれ!ベアーズ』の
ウォルター・マッソー
「大脱走」の
ジェームズ・コバーン
『エアポート'75』の
ジョージ・ケネディ
それぞれ
脇役で登場も凄い事。
サスペンスですが
ユーモラスな会話も
楽しめますよ。
大好きな映画です。
怖くないサスペンス映画の面白さは、ヘップバーンの大人の魅力と脚本演出の軽妙さ
「雨に唄えば」「パリの恋人」のスタンリー・ドーネン監督の実に洒落たサスペンス映画。ヒッチコック監督が映画化してもいいくらいの謎解きの面白さが次から次へと繰り出されて、軽妙洒脱な推理映画の楽しさもある秀作。原作者でもあるピーター・ストーンの脚本が巧妙かつ練られている。相手をはぐらかす会話劇の大人のユーモアが、物語が進むほどに謎を明らかにするスマートさ。殺害シーンを一切映さないで作品全体の洒落たユーモアを最後まで保つドーネン監督の演出も、主演のケーリー・グラントとオードリー・ヘプバーンの二大スターの個性を生かしている。冒頭から現れるグラントは、4つの名前をもつ身元不明の紳士で最後に種明かしされるが、グラントならではの役柄だ。きっと役を気に入って楽しく演じていたのではないだろうか。巨漢ジョージ・ケネディとの格闘シーンも熟す還暦間近の熱演も見所になっている。
しかし一番のお楽しみは、ジバンシィの衣装を着こなすオードリー・ヘプバーンの大人の魅力溢れる落ち着いた演技。この時「ローマの休日」から10年のキャリアを重ねた33歳のヘップバーンは、夫を殺された事件について何も分からないレジーナ役の無垢さに、彼女の魅力が溢れている。また「荒野の七人」のジェームズ・コバーンを観てドーネン監督にテックス役を薦めたというが、この映画の脇役の適材適所も映画の面白さになっている。アメリカ大使館員バーソロミューのウォルター・マッソーとジョージ・ケネディの悪役も珍しいのではないか。そのアメリカ大使館の壁に掛けられた大統領の写真がジョン・F・ケネディというのが、この映画の制作された時を象徴する。不思議なことに、登場人物が連続して殺されたり少年が誘拐されたりと、犯罪劇の筋書きなのに少しも怖くなく、このケネディ大統領の写真で現実の恐怖心を感じてしまう。それ程にこの映画の良いところは、怖がらせるサスペンス映画の面白さではなく、騙され続けるヘップバーンが危険を潜り抜ける可笑しさを楽しむ映画であり、グラント、マッソー、コバーン、ケネディらの男優がそれを見事に支えていること。ラストのおどけた表情でヘップバーンを驚かすグラントの変顔が、この映画の粋なところを代弁している。ヘンリー・マンシーニの物々しくも何処か軽快でユーモラスな音楽も、脚本・演出と合っていていい雰囲気づくりに一役買っている。
肩の凝らないサスペンス映画の大人のユーモアを楽しむ、ヘップバーンとグラントのためのアメリカ映画。
マイルドな北北西
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