For Colored Girlsのレビュー・感想・評価

全1件を表示

3.0苦しい映画

2011年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

テイラー・ペリー監督作品。 監督本人も 出演者もほぼ黒人さん。 原題の『For Colored Girls』の“colored”は、色のついた = 黒人さんへ差別のない言葉として よく使われます。 また作品の中で 出演女性一人一人が色で表現されているところにも 意味があるようです。 デリケートなテーマで、つらい日常、起こりうる事件、黒人女性たちの痛みと葛藤が描かれていて 見ていてかなり“苦しい映画”です。。

人種差別を受けながらも 逞しく生きるアフロアメリカンの女性 9人(ジョー、タンジー、クリスタル、ケリー、ジャニタ、ヤスミン、ナイラ、アリス、ギルダ)のそれぞれの人生が描かれる(作品情報より 抜粋)。

ジョー(ジョアンナの略)を演じた ジャネット・ジャクソン。 テーマ色は【赤】。 いつもお金持ちの役(が多い、ペリー監督が 気ぃ遣ってる?) ダンスや歌だけじゃなく、演技力もアップしてきている彼女。 お兄ちゃん(マイケル)の面影があって、なんだか見とれてしまいます。 歌とは180度ちがう 低~い声でシブ~い演技見せてます。 咳してます(理由があります)。

タンジーを演じた タンディー・ニュートン。 テーマ色は【オレンジ】。 『M:i-2/ミッション・インポッシブル2』でヒロインを演じた彼女。 相変わらず細くって、キレイです。 でも今回は 汚い場面も演じてます。 もうちょっと 尖っててもよかったかも。

クリスタルを演じた キンバリー・エリス。 テーマ色は【茶】。 問題を抱えてる、子供も抱えてる ワーキング・ママ。 こんなに家庭がたいへんなのに それを表に出さないで耐える女性。 声がカッコいいです。 “耐える役”なので 全編通して抑揚がなく。 なかなかの演技でしたが 後半はもう一息という感じでした。 『グレイズ・アナトミー(TV)』に お医者さん役で出たことがあるみたいです。

ケリーを演じた ケリー・ワシントン。 テーマ色は【青】。 個人的に(女性から見て)セクシーで、顔が好みの 女優さん。 今回は優しいソーシャル・ワーカー役。 自責の念で泣いているシーンは、もらい泣きしました。 『Mr.&Mrs.スミス』で アンジーの部下を演じてたみたいです。

ジャニタを演じた ロレッタ・ディバイン。 テーマ色は【緑】。 相変わらずウルサイおばちゃん(だけど憎めない、笑) シリアスな人間ドラマなのに、どことなくコメディ入ってて、彼女のシーンはちょっと笑えました。 監督の計算かな。 ベッドに座るシーンがあるのですが、ベッドの沈み具合が ハンパない! お見逃しなく☆

ヤスミンを演じた アニカ・ノリ・ローズ。 テーマ色は【イエロー】。 前半の演技は「酔っぱらってるの?」と思うハイテンションで浮いてましたが、陰と陽を表現するためだったようです。 ダンス素晴らしかったです! ディズニー映画『プリンセスと魔法のキス』で 主役のティアナの声を演じた女優さんです。

ナイラを演じた テッサ・トンプソン。 テーマ色は【紫】。 とってもキュートな彼女。 劇中でもキラキラ光るティーン・エイジャーを好演。 「挫折を経験して女の子は強くなります」と 教えられた感じ。

アリスを演じた ウーピー・ゴールドバーグ。 テーマ色は【白】。 いつ見ても『ゴースト ニューヨークの幻』のインチキ霊能者のイメージが抜けません(笑)。 今回はタンジーとナイラの 変な母親役。 存在感バッチリ。靴下、似合いすぎ! 眉毛なしのツヤツヤのお顔。 フェイシャル・ケア、教えてほしい。。

ギルダを演じた フィリシア・ラシャド。 カッコいい管理人のおばちゃん役。 劇中ほとんどネグリジェ出演なのは 可哀想と思いましたが、そこはベテラン演技でカバー。 重要な役どころです。

その他、メイシー・グレイ(歌手、劇中は コワいおばちゃん役です)、マイケル・アーリー(『7つの贈り物』、『TAKERS』)、オマリー・ハードウィック(『特攻野郎Aチーム』)などなど 豪華メンバー。

作品自体は、【テイラー・ペリー色】で染められてます。 語って・語って、私には 言いたいことがある、という感じで 一部のシーンは「朗読会」にも見えます。 黒人社会の中での差別、というより 男尊女卑?を描いたものっぽい。 ぶっちゃけ、黒人男性への恐怖感を植え付けられるようで 「表現が過激すぎやしないか?」と思ったりします。
エンディングにみんなが揃うシーンが(プレビューにも)ありますが、そこにたどり着くまでが長すぎて 集中力を奪われます。 DVDで鑑賞するタイプの作品です。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Blue