「住んでいる人がいる以上まちは終わらない」ホームカミング(2010) 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
住んでいる人がいる以上まちは終わらない
監督と脚本は『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』『ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』の飯島敏宏
千束北男とは飯島氏の脚本家としてペンネーム
名前の由来は若い頃に大田区北千束に住んでいたからだそうだ
飯島氏は元々TBSの人
木下グループ系の制作会社に転職しても円谷モノに限らずTBSのドラマ全般の演出脚本プロデューサーなどスタッフとして活躍しのちにはNHKも
ほのぼの人情コメディー
粗筋
長年勤めた会社を定年退職した鴇田和昭61歳
二世帯住宅に改築したのに一人息子は婚約者とマンション暮らしを続け結婚してもそこに住み続けるという
鴇田夫妻が住む都心から40キロ離れたニュータウン虹の丘タウンは深刻な高齢化が進み商店街はシャッター街
虹の丘タウンはすっかり寂れていた
そこで自治会は手作りの虹の丘まつりを開催することに
井上純が笑わせてくれる
全員集合の歌のゲストなんだけどあまりにも面白いから毎回出てよといかりやさんに言われたくらいだからな
うまいんだよなあ
キャベツの切り方を教わっている時の秋野太作のボケと高田純二のツッコミが良い
監督が飯島氏だけあって桜井浩子黒部進森次晃嗣が出演
チョイ役で佐原健二西條康彦も
この作品は飯島敏宏の実体験を元にしているのかもしれない
都心で働く人のために夢のマイホームを提供する形で不動産屋が作った住宅街または団地は住人の高齢化に伴い老朽化していてそれがジワジワと社会問題になっていると聞く
東北の田舎町だって小学校だというのにその近所の家々が空き家ばかりということは往々にしてあるだろう
因みに仙台市泉区には偶然にも虹の丘団地という住宅地がある
古川方向から国道4号線を左折し坂を登っていくその一帯がそれだ
右の方に行けば仙台市中心部にとても便利な立地条件
まあ虹の丘とか希望が丘とかよく不動産がつけそうな名前だ
昔の地名は鬼がらみのおどろおどろしい地名だったりする
岩手県一関市にはむかし鬼死骸という村があり地名はなくなったが鬼死骸神社とミヤコーバス停留所鬼死骸として残っている
ミヤコーバスの方は廃線になったのかな
ちなみにロケ地は町田市
やっぱりな
町田市成瀬台地区
配役
定年を迎えた鴇田和昭に高田純次
和昭の妻の鴇田摩智に高橋惠子
鴇田の辻向かいに住む佐藤一郎に秋野太作
一郎の妻の佐藤里香に木野花
一郎に「画伯」と呼ばれている趣味の絵描きをしながら定年生活を送っている自治会の石田勉に黒部進
警察を定年し再雇用された駐在相談員の花森寛治に森次晃嗣
寛治の娘で警察官の花森美咲に麗奈(柳沢なな)
自治会で虹の丘祭を担当している吉沢四郎に堀内正美
自治会長が頭が上がらない自治会の杉浦紀子に桜井浩子
自治会で子供会を担当しているメンバーでは1番が若い桃井に河合美智子
自治会の会合で虹の丘祭の運営の在り方についてヒートアップする自治会メンバーに水木薫
鴇田が定年退職した会社の社長に佐原健二
祭りの神輿担ぎに飛び入り参加する老人に西條康彦
喫茶店のママの市村真希に高橋ひとみ
刑事の加納修に中原裕也
行方不明になった虹の丘に住む少年の村崎裕宇に佐藤瑠生亮
裕宇の母に宮下今日子
ジョギング中に和昭と競い合う男に井上順
認知症で一人暮らしの溝口もと子に島かおり
不動産会社社長とは表向きのテキヤを仕切るヤクザの森本慶太に林隆三
森本の子分に庵野秀明
森本の子分に黒石高大
宗家杉江流日本舞踊稽古場師範の杉江勘志野に原知佐子
自治会長の大島忠に竜雷太
鴇田夫妻の息子の鴇田和弘に青山草太
和弘の婚約者の北小路彩香に高部あい
おやじバンドのメンバーに大石吾朗
きみまろの真似を賞賛する観衆にモンキッキー
その他に河崎実や轟木一騎も出演