「暑いこの季節はこれで、震え上がって寒くなる最高の娯楽映画」ブラック・スワン Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
暑いこの季節はこれで、震え上がって寒くなる最高の娯楽映画
久しぶりに、「映画らしい映画を観た!」これが、観終わっての第一声!・
映画を見ている最中は怖い!!怖い!!の連続。何が怖いって?人が恐怖心に潰されそうな程に不安を抱く時、そう誰でも経験有るよね?その不安が、夢か、現実か?何処が本当で、何処からが、幻覚の世界なのかナタリー・ポートマン扮するニナは自分自身でも、その境界線の見極めが利かなくなり、徐々に精神のバランスを壊してしまうその変化を観客は堪能出来るのが、この映画の見どころ。ポートマンの演技がみものよ。白鳥のキャラと黒鳥のキャラの両極の烈しいキャラを踊るヒロインは、役にのめり込むが、その彼女の先に待ち受けているものは?
この映画を見る我々もヒロインと同じ恐怖をなぞる事が出来るのは何と怖くて幸せな事だろう!芸術家は何故此処まで自分を追い詰めなくてはならないのか?きっとその苦悩があればこそ、観客は、そのバレエや、映画芸術と言うものに心酔する事が出来るのだろうね。才能の無い、凡人である大方の観客の心をとらえるのは白を極める、そして白い世界ばかりでなく黒の世界も極めると、人間の善とエゴを突き抜けて行くその先には、完成された人物像が浮かび上がり、人を感動させる芸術の醍醐味の世界が披けてくるのだろう。特に我々日本人はファジーな性格が強い分、白と黒の世界の中間に位置する為、それ故に両極の善なる白の世界とエゴと言う人間の欲望の世界を目の当たりに突き付けられた時に、ハ
ッと息を?むような自分の心の奥底を見破られた気持ちになり、感動を覚えるのであろう。これは映画は、古くは『白い恐怖』や『殺しのドレス』を上回る超一級の最新のサイコスリラーとして、映画史にもきっとその名を残す作品であろう作品です!!
是非あなたもこの娯楽作品を堪能してみたら!!暑い夏が、涼しくなるよ!!!