「ブラックスワン・・非現実の舞台設定」ブラック・スワン makikoさんの映画レビュー(感想・評価)
ブラックスワン・・非現実の舞台設定
予告編と後輩の推薦で見に行きましたが、舞台を作る現場としては、ツッコミどころが満載でした。
まず、ソリストに抜擢される人は、ある程度社交性もあり、そういう人がソリストで華があるのです。選出された動機がはっきり見えてこない。
練習風景にも問題あり、大きな施設は勝手に電源を落としたりはしません。
ソリストになる人には人間的にも成熟している人が選ばれます。いくら母親と二人きりとはいえ、芸術でソリストの部屋が人形やぬいぐるみで埋め尽くされているのは、アーティストとしての成熟度にとても不信感があります。
そして、本番にむかう過程にも大いに疑問が。
前日に一人にリハーサルに残るソリストのニナ、この場合は時間を区切って奏者にもお願いするので、途中で疲れたと主役ソリストを切り捨てるように勝手に帰る伴走者なんて、信じられません。
それから、一番の問題点は本番のやりとり。
本人自身から初日を休むという確認を現場が取らずにアンダーを用意、ありえへん。
あの楽屋が一番のなぞ、ソリストなのに、メイクと衣装担当が入れ替わり立ち替わりソリストの世話をするのが本当のはず、一人きりになる空間ではないので、実際では妄想なんかしているひまはないはずです。
自分でメイクと衣装の着用、ありえません。。。。
プロがいてるはず・・・
そして、最後の飛び降りるシーンもプリマが落ちるんだから両側にサポーターがいるのが当然。安全管理がなさすぎ。
現場をつくる方からみたら、ソリストが回りの状況を把握できず、舞台に立つなぞありえない。より一層、強気で冷静で作品に集中しなければんらにのが、ソリストです。
だから、そういう意味ではだいぶファンタジーで、ちょっとがっかりでした。
同じ見るなら「英国王のスピーチ」の方がよかったです。
ちょっと残念な映画でした。