「パーフェクト!!」ブラック・スワン marilynさんの映画レビュー(感想・評価)
パーフェクト!!
1回目試写会で、2回目は初日に映画館のおっきいスクリーンで鑑賞!!
一度目はただただ圧倒されて観終わった感があったのですが・・・
二度目はじっくり世界観を味わえ、現実と妄想の区別も出来ました。
ニナの苦しみや目指すところ、押し潰されそうな程のプレッシャーをひしひしと感じ、アタシもすっかりブラック・スワンの世界にのめり込んでいました。
そして、プレッシャーを乗り越えたというか、破滅へと向かっていく「美」に感動しました。
涙が出たから感動というのでは無いのですが、一度目は泣かなかったのですが、二度目はラストで涙しました。
あの『パーフェクト』へのこだわり。執念。
けれども・・・黒鳥としてはパーフェクトだったのかもしれませんが、白鳥では最初リフトの所で落ちて失敗しているのですよねー。
だから、公演全体を通すと実はパーフェクトじゃ無いんですよね・・・。
けれども、一度目の鑑賞の時にそれを忘れてしまったし、実際観客もその失敗を忘れてしまうほど、その後はスゴい出来だったのですが~。
そして、オープニングの白鳥を踊っている夢を見ている所からの伏線は二度観て気づきました。
ロッドバルトの存在も。
ライバルリリーの背中の羽。演出家トマ。
ある意味二人はニナから見たらロッドバルトとオディールなんだーと。
こりは勝手なアタシの解釈です~。
それから「音」
この監督の作品では効果音的な「音」がとても耳に残ります。
場面場面でとても。
母娘関係について、母娘の間にあった抑圧と競争心の複雑さもより理解でき、母親の挫折を自分のせいにされていたという思いが、ずっと言いたくて言えなかったのに、「ママは群舞、アタシは主役」のような事を最後に言い放った時からの感情の遷移はすさまじかっです。
押さえていたものが溢れ出した感。
薬の使用については、それが解放になるという悪魔の囁きはちょっと安易かな~と。
やっぱり薬か~的な。
ちょい残念。
あと・・・えーと・・・一度目の時は黒鳥になったニナは白鳥には戻れないと思ったのですが・・・
ニナの妄想と現実は、黒鳥と白鳥の二面性で、どちらの要素も完璧に持っていた類まれなる才能の開花だったのですよね。
だから、もしもあそこで終わらなければ更なる高みに・・・と感じなおしました。
ただ、ニナの精神が打ち勝ってそれをコントロールできるか、保てるかは疑問ですが・・・。
ホントはも一回観たい。
でも、体力的にも精神的にもハードだからな~。
行けるかなー。