「内容が最低」ブラック・スワン zippo228さんの映画レビュー(感想・評価)
内容が最低
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俳優の演技もバレエも凄いと思うけど、主人公が錯乱していくという方向に持って行こうとする、演出的な演出的な無理やり感が凄いんですよね。ひとつひとつの錯乱ネタもチープだし、音楽で驚かせようとする必死さもチープです。多分「サンセット大通り」のような往年のノワールをやりたかったんだろうと思いますが、話の流れがマンガチック、ナタリー・ポートマンの演技も単純。これは監督の演出のせいです。また日本には「アタックNo.1」とか「スチュワーデス物語」といった"スポ根物'.がありますが、この映画もそれと全く同じ構成要件です。ただラストの方向性がハッピーエンドではないという違いだけ。そう考えるとやはり、こういうラストに持って行きたかったから無理やり話をつないでいるという、監督のわざとらしさが目立ってしまいます。大体次のセリフが想像できちゃうんですよね。意地悪なチームメイトが寄ってきて今から何か言う「あんた、あの人と寝たの?」…ほらなやっぱりって感じです。言われたナタリー、ポートマンの表情も。これがそんなに高評価だったというのが理解できません。クラシックバレエのような芸事は厳しいものだというのは皆んな知ってる。だからといってその内幕を、大袈裟にドロドロに描いて何になるのかわかりません。クラシックバレエ界をディスってるようにも思えるし、本当のバレリーナはこの映画を見たら嫌な気分になるでしょう。結局企画を立ち上げ、構想していった監督の自我が非常に強い作品だったなあと思います。監督のさじ加減でどうにでもなるじゃん、と思えてしまうのがダメでしたね。
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