「クレオ、そばにいなくてごめん」SOMEWHERE shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
クレオ、そばにいなくてごめん
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映画「SOMEWHERE」(ソフィア・コッポラ監督)から。
監督は、この作品を通じて、何を伝えたかったのか、
1回観ただけでは、まったくわからなかった。(汗)
主人公(父親)の立場に立つと、ますますわからなくなる。
作品解説には「父フランシス・フォード・コッポラとの思い出や、
2児の母となった自らの経験を投影して製作」とある。
そう考えて、主人公を娘のクレオにしたら、少し理解できた。
超有名な父親を持つと、何をしても困らないほどお金もあるし、
普通の子どもたちが経験の出来ないことも体験出来る。
それはそれで、自分の中で昇華して受け入れているが、
やはり彼女(監督)は、父親と母親に、充分愛されたかったのだろう。
そんな思いが、父親役の映画スターのジョニー・マルコに、
この台詞を口にさせたのではないだろうか。
「クレオ、そばにいなくてごめん」
普通の映画では、気にも止めない台詞なのだが、
なぜか、今回は私のメモに、しっかり残されていた。
11歳の娘は、何も知らないようで、全て知っている気がしたから。
父親の女性関係も、母親の男性関係も・・
シーンとしては、彼女が多くの大人の対応に疲れてしまい、
部屋に戻り、父親に寄りかかって寝てしまう場面が印象的だった。
本当の主人公は、やっぱり娘のクレオ。そんな気がする映画である。
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