「子供たちは大丈夫。でも大人たちは・・・」キッズ・オールライト にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)
子供たちは大丈夫。でも大人たちは・・・
レズビアンという設定を除けば、
フツーの映画です。
今見れば、とくに面白みもありません。
2011年現在なら斬新な設定でしたね。
10年ほど経ったいま、
この設定がフツーになった世界は、
もしかしたら実際にレズビアンだという監督の
望んだ世界だったのかしら。
2022年現在、LGBTQをはじめとする各種差別は
さらに細分化されもはや何が差別で何がフツーなのか
分からなくたってきたような気がしてならない。
もっともっと、もっともっと、さらに細分化され、
特定のカテゴリーで分けるのが難しくなったとき、
差別の境目がなくなるのかもしれない。
いまから10年後、
「この映画の設定の何が面白いの?」
と、この映画の評価が最低ランクをつけられたときが
ほんとの意味で差別がなくなったときかもしれない。
その時代は完全に個人の時代になっており、
国、人種、肌の色、血縁、職業、趣味嗜好、土地柄、
家系図、戸籍、といったIDが意味をなさなくなったとき、
ぼくは何をアイデンティティに生きていけば良いのだろうか。
そんなことを考えずにフツーに暮らしたい。
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