「田中麗奈劇場」源氏物語 千年の謎 ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
田中麗奈劇場
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紫式部の心の中の鬱屈と、それをエネルギーに書いた物語が交差する、ファンタジー・テイル・オブ・ゲンジ。源氏物語として挿入されるのは、ほぼ最初の方の巻だけで、紫の上も出てこない。須磨にも行かない。生田斗真の光る君は、素晴らしくノーブル。平安時代のお衣装がハマりすぎ。
女優陣は全員美しく撮られているが、最高なのは田中麗奈。六条御息所にかける尺も長く、ほぼ主人公なんじゃないだろうか。御息所のプライドの高さや、執着、哀しみ、など、複雑な女心を繊細な演技で好演。あと、夕顔の芦名星、薄幸感がたまらない。こういう役がハマる女優さんは、いそうでいない。もっと活躍して欲しかった。セクシー系の真木よう子が藤壺とは意外だったが、平安衣装も似合いすごく美しかった。アラサーって女優の一番輝く年頃なのかもしれない。
東儀秀樹の一条天皇は、やはり高貴な雰囲気が出ている。佐久間良子が藤壺の女官、王命婦で出演、なんか妙に重々しかった。惟光役の若葉竜也が、短いカットながらキラリと光っていた。少年ぽさもあって、すごくかわいい。
光源氏が作者に向かって文句を言うって、紫式部の脳内のことなのだろうか。セットと衣装がすごく良くできているだけに、ファンタジーじみた雰囲気がもったいない。
BS日テレの放送を録画で視聴。
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