「瑛太と龍平!」まほろ駅前多田便利軒 ミントユさんの映画レビュー(感想・評価)
瑛太と龍平!
まず先に原作の文庫本を読んだ。カバーには映画化!と書かれた瑛太と龍平の顔。
読みはじめて1ページ目ですぐに、多田が瑛太だって確信した。
行天が登場するバス停ではキター!と思った。
三浦しおんさんはこの二人を思い描いてこの本を書いたわけではないだろうに、この二人しかありえないピタリとはまる配役。
多田も行天も物語の最初では能面のように表情がなくて、黒い穴ボコのような目をしている。
「親に虐待されて殺される子はいても、虐待した親を殺す子供が少ないのは何故だろう」っていう行天の昔のつぶやきは悲しくて心がヒヤリと凍る。
でも多田が依頼人の男の子に言う。「お前が望むようなものは親は与えてくれないよ、でもお前は自分が与えられなかったものを誰かに与えることは出来るんだ」
それを傍で穏やかに静かに聞く行天。
二人は互いが持ってるもの、手からこぼれ落ちるように失ったものを、見せ合いながら、けなしあいながら少しずつ柔らかい表情を見せてゆく。
その過程が愛おしいのは、瑛太と龍平が素晴らしいからだし、
多田と行天が物語の中で息づいているから。
惜しむらくは原作にある曽根田のばあちゃんが出て来ないこと、だから。。。
まほろの町に連れて行って貰う為に
ドラマも早くDVDにして下さい。
何なら映画ももうひとつ作って下さい。
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