「そうだ、三谷幸喜を観よう。豪華キャストを湯水の如く使った贅沢な作品。そして裁判所の紙の件。」ステキな金縛り 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)
そうだ、三谷幸喜を観よう。豪華キャストを湯水の如く使った贅沢な作品。そして裁判所の紙の件。
面白そうな邦画をアマプラで探していて。
きっと観ていたはずの『ラヂオの時間』を見かけたんですが。例によってレビューは書いていないので、もう一度鑑賞をとも思ったのですが。ちょっと変わったことをやりたい気分になって。
三谷監督作品で、他に面白そうな作品はないかなー?と思って調べてみると、ほんっとに豪華キャストオンパレードのこちらの作品に行き当たりました。文世さんも、佐藤浩市も、阿部寛もご出演ですし。幕の内弁当かよ。
三谷監督の法廷物といえば、大好きだったテレビドラマ『合言葉は勇気』が私史上最高級評価でしたので、大いに期待が高まるわけです。
キャストの予習のみの、そんな行き当たりばったりでの鑑賞スタートです。300円課金したから、48時間以内に集中して楽しまなきゃ。
オープニングクレジットの最後に出てきた「Once in a blue moon」の意味がわからなくて。調べてみました。英語さっぱりなので勉強しなきゃ。
「ごくまれに」「めったにない」という意味なのですね。新鮮な学びの喜びナイス。ひとつ賢くなりました。忘れずに覚えていられたらですけれど。
悪い癖です。お話について語るのがレビューですよね。
まず、ノーメイクすっぴんフェイスの深津絵里が、私的萌え琴線に触れました。生活に疲れきったような幸薄い系の顔立ちが好みなので。加えて黒スーツ姿でしょ。これ完全に触れまくっています。←なにそのピンポイントな性癖w そして深津さん、なにげに失礼なこと申し上げてごめんなさい。
お話について語るのがレビューでしたよね。←2回目
阿部寛、中井貴一ご両名登場で、画面が一気に引き締まりました。
予習として、Wikipediaを覗いたんですが、前述の通りキャストの豪華なこと豪華なこと!佐藤浩市を始めとして、錚々たる面々のオンパレード。どこを切っても主役級の金太郎飴状態。ってなことを思っていたんですよね。
ところがどっこいでした。その佐藤浩市も、物語の本筋には全く絡まないモブキャラ扱い。
大泉洋に至っては、役名もなく“勝訴を持つ男”役で、勝訴の紙(ここ、あとでたっぷり語ります)に顔が半分隠れた状態でのご出演だもの。完全にエキストラ状態。 豪華すぎるキャストを湯水の如く消費しきった「Once in a blue moon」な映画です。
落ち武者の亡霊を演ずる西田敏行は、幽霊にしては濃すぎるキャラクターでミスキャストかと思っていました。最初は。
むしろパパ役を演じた草彅剛くらいに線が細い青白フェイスの方が幽霊顔に似合っていると思ったりしました。←草彅さんも失礼申し上げてすみません。
ですが物語が進むにつれ 、西田さん独特のコミカルなキャラクターがぴったりとハマっていたように思い直しました。
幽霊が【見える】【見えない】の間で繰り広げられる、三谷ワールド全開の、オーバーアクション・ドタバタコメディーが、大変面白かったです。特に中井貴一のキャラが立っていました。
三谷作品ということで、鑑賞前は、ワンシチュエーションの法廷劇かと早合点していたのですが、よい意味で裏切られました。
残念に思ったことは、最終弁論のシーンで、幽霊こと西田敏行は現れず、お話に絡んでこなかったことかな。
ここはまぁ主人公の成長劇がテーマのようなので、切り札(幽霊)をあえて省くことで、それを効果的に描きたかった故のことなのかな?と思いました。
そして触れますよ。エンドロールのワンカットのみのスチールでご登場の大泉洋の持つ「勝訴」の紙について。
私、あの紙って裁判所の売店で売られているものだと信じてるんですよね、ずっと以前から。
と言うのも、裁判でまさか「不当判決」の紙は縁起でもなくて、そんな物を用意して来るはずなんてないと思っていて。
なので裁判所には、きっと売店があるはずなんですよ。
そこで判決に合わせた紙を買ってるんですよ。
「勝訴」の方がご祝儀感覚でお値段高いの。そして高名な書道家の書いた紙は家宝級なので、かなりのプレミア価格なの。
傍聴人も休廷の間はお腹だって空くだろうに。お茶で幕の内弁当くらいは食べたくなると思うじゃないですか。焼きそばパンでもいいし。
あるよね絶対に!裁判所には売店が!←なにその決め打ち