「日本人が見る ちゃんとした日本の映画」マイ・バック・ページ 星なれさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人が見る ちゃんとした日本の映画
作品の題材としてはひなびた単館上映で
一部マニアや同時代を生きた方が観る映画、
といった印象なのですが、、、
そこは役者と山下監督の成せる技で、
決して観客に対して親切になりすぎることなく
じっくりと長回しのシーンも多用し
陰影のある映画となっています。
松山ケンイチはこういう底知れぬ笑みを浮かばせる
ような役をやるとその存在感が際立ちますね。
また、実在した保倉幸恵を倉田眞子として演じた忽那汐里が、
テレビで見せるのとはまた違う魅力をもってスクリーンに
投じられているのも新しい発見でした。
もっと暗い、持って行き場のないようなエンディングを予想していましたが
それほどではありません、ちょっとほっとさせるような
人間くさい、救いを持たせたエンディングで、
観終わって場内が明るくなり、一呼吸おいてから立ち上がるのが
ふさわしい映画です。
ちなみに観客の年齢層は幅広かったです。
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