「そのまま現代に持ってきても。」死刑台のエレベーター ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
そのまま現代に持ってきても。
最近の角川映画ってこういうのが多い気がしてならない。
なぜこの旧作を今、日本で、リメイクするんだろう?^^;
なんかこう…訴えたいものがあったのかしら。謎・謎・謎
目的が分からない作品の出来栄えは、原版と相変わる
ことなくストーリーが綴られているが、当時ですら、エ?
何この人たち、バカ??と思われるほど穴だらけの犯罪を
すんなり現代の日本に持ってくるのって、どうなんだろう?
舞台を横浜にしたのは、あのビルを使いたかったから?^^;
エレベーターを手動で17:30に止めちゃうところも凄いけど、
外壁をロープでよじ登るっていうのも今じゃあり得ないぞ^^;
それに…あれだけ止まる。って言ってるのに、なんで階段で
戻らないんだ…?あ、これを言っちゃあいけませんよね(爆)
あくまで原版に忠実に…それでこうなっちゃいました、か。
あまりに芸がない、、、あ、これも言っちゃあいけませんか。
原版を初めて観たのははるか昔…もちろんリアルでなく。。
当時かなり若かった自分には、J・モローが美しいというより
キモいオバさん、なんて思った記憶すらある(すいません^^;)
だいたいアンタ、自分で手を下さないで若い愛人にやらせて、
いなくなったらアタフタして探し回ってバカじゃないの!?
なんて…(まったく散々な)評価をしていた気がいたします^^;
(邦題タイトルだけは、すっごいなぁ、なんて思いつつ)
面白いつまらないの前に、バカばっかりだ!と思っていた。
ヌーヴェルバーグの傑作度でいえば、私的にこの2年後の
ゴダールの「勝手にしやがれ」のほうが好きでしたねぇ。
でもL・マル、弱冠25歳の初監督作品ですから…凄い才能。
一番有名なのはM・デイヴィスの即興で奏でられるジャズ。
阿部ちゃんと吉瀬美智子っていう、キャスト陣も芸のない
選びよう^^;まぁお二人とも大熱演しているし、脇の二人も
悪くない(原版通りのバカップル)のだけれど、当たりまえ
すぎる演技をただただ見せられるだけで、面白味がない。
何を期待して、何を見せたくて、リメイクしたのかが分からず、
観客が途方に暮れてしまうのをよそに場面は明るさを増し、
せっかくの当時のモノクロのイメージが崩れ去っていく感じ。
やっぱりカッコいいのは、タイトルだけでした^^;
(殺される人って、必ず直前になって犯人を罵るのよねぇ)