「どや顔でリアリティ語っても結局はマンガ」グリーン・ゾーン あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)
どや顔でリアリティ語っても結局はマンガ
2010年アメリカ映画。114分。2011年6本目の作品。「ボーン」シリーズのマット・デーモンとポール・グリーングラス監督が再タッグを組んだ戦争アクション。なんでも「ボーン」最新作がお流れになったから本作ができたとか。
内容は;
1、イラクの大量破壊兵器を探すべく主人公の特殊部隊は今日も奔走。
2、所があてどもあてども破壊兵器は見つからず、主人公は次第に米軍本部に疑いを持つようになる。
3,そうして彼は謎の真相に迫っていき、同時に身の危険にさらされる。
ちょっと前なら本作のような政治色の強いドキュメンタリータッチのエンターティメントな作品が好きだった。今作の場合、本人は出てこないものの明らかにブッシュ政権批判な作品であり、一種のプロパガンダ作品だと思う。独自の政治メッセージをハリウッドという大衆文化を用いて喧伝するところが姑息だし、ずるい。
同類作品の「ハート・ロッカー」もそうだが、これで戦争や政治が分かった気になって、どや顔でうんちく自慢するような人がたくさん出てしまうことは、ちょっと怖い。だから、こんな作品は疑ってかかってケガはないと思う。
さて、本作ですが、ストーリー展開がすぐに分かってしまうからサスペンスとしてはいまいち。「ボーン」シリーズで大成功したコンビの作品だが、あらゆる要素で同シリーズを踏襲しており、二番煎じ的な感覚は否めなかった。
一言でいうと、「ボーン」が流れたから、これでいっか的なお金儲けがメインな作品かなと思いました。
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