「男たちのクズが止まらない」白いリボン ジョニイさんの映画レビュー(感想・評価)
男たちのクズが止まらない
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事件は起こるが犯人探しがテーマではない。
強権的に振る舞う町の名士である父親たちの、
抑圧的・暴力的な行為や思想が、
子供たちや人々に及ぼす影響とその過程を、
丹念に不快感たっぷりに描き出していく。
ドクターが助産婦に吐いた暴言は、
これまで観た映画の中でもトップクラスに酷い。
男たちの抑圧が強くなればなるほど、
子供たちの邪悪な悪戯の対象も、しだいに弱いものへと移行していく。
終盤、時制が第一次大戦直前であることが示される。
時代を支配していたこのような構造や空気が、
国々を勇んで戦争に突入させる引き金になったのか。
このあたりはわからないことが多いので、
色々と調べてみたいと思った。
今と関係ないとは決して思えない。
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