劇場公開日 2010年4月10日

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「限りなく5点満点に近い4.5点!!」獄(ひとや)に咲く花 septakaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5限りなく5点満点に近い4.5点!!

2010年12月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

公開初日に行ってきました。

公開初日特典でしょうか?
書店で販売している原作文庫本を
無料でプレゼントしてもらいました(笑顔)

劇場は関係者も含め
中には紋付袴で来場された人もいてほぼ満席。

熱気に溢れる中、上映開始を待ちました。

☆彡     ☆彡

いやぁ、
あのラストシーンは美し悲しすぎ!
ラストシーンへのストーリーの運び方、上手すぎだよ!!

〈 現在なにがしたいのか、これからなにをするのかが
  大切であって、過去になにがあったのかは関係ない 〉

ここまで絶賛していると言うことは、
エンドロール中は感涙、客電点灯後は大拍手(笑顔)

0.5点減らしてしまったのは、
メインのお二人が頑張ってはいたし、
熱のようなものも伝わってきたのですが、
ちょっと物足りないかな、と感じましたので、
心を鬼にして4.5点にしてしまいました。

◇   ◇

メインのお二人の内一人。
映画初主演の近衛はなさん。
お父さまが目黒祐樹さんで、
こちらも初の親子共演です。

娘さんは演技をするので一杯で
父親を気にする余裕はなかったそうですが、
お父さんのほうは娘のことが気になって仕方なかったそうです。

舞台挨拶では、そんな撮影裏話も交えながら、
山口県ということで元首相の安倍さんの奥様まで登壇。

吉田松陰の末裔のかたの挨拶もあり、
いつもの舞台挨拶以上に華やかで、
まるでお祭りのような雰囲気に包まれていました。

◇   ◇

本編の感想ですが、
舞台が獄=獄中(獄中の敷地内は自由に動ける)ですから、
なかなか季節の移り変わり、時間の変遷を見せるのが難しい。

雪景色、桜、蝉の鳴き声

舞台でいうところの暗転のタイミングで
それらが挿入され、季節を感じさせるだけでなく、
ストーリーにメリハリとテンポを与える役割を果たしていて、
なかなか上手いな、と感心してしまいました(なんで上目線(苦笑))

あと、これは
韓国映画の得意技と私は勝手に思いこんでいるのですが、
今作主演女優を、どんどん美しくしていく演出が完璧でした。

最初は幽霊なみにどんよりとし薄汚れています。
それが吉田松陰と出会い、彼を心から愛することで、
自らの傷も徐々に癒され、やがては吉田松陰をも癒す存在になります。

愛が深まるにつれ
顔色もよくなり、やがては服装までをも気にし始めて、
「誰もわたしのことを女だとは思っていません」と言っていたのが
嘘のように、とても美しく芯の通った女性に変貌を遂げて行きます。

吉田松陰を、まるで母のようにピシャリと怒ったかと思えば
泣きながら、彼を追いかけていく、強さと弱さの対照的な姿。

心の大きな揺れ動き、そして対照的に、
ちらりと垣間見せる、心の小さな機微。

一人一人の人物がとても立体的に描かれていて
二人の姿を見ていると胸が痛くて苦しくてしかたがありませんでした。

そしてラストシーン。
わたしは大・大・大好き!!

彼の魂は夢にまで見た大海原へと旅立っていったのです。

☆彡     ☆彡

初と言えば、
ロンロコ、チャランコという楽器が
日本の映画では初めて使われているそうです。

どの音がその楽器の音なのかはわかりませんでしたが(苦笑)

先週の『ビバ!カッペ』(水戸市)
そして『獄に咲く花』(萩市)

今年も昨年の地方発信良作映画の流れが続いているようです。
次は『RAILWAYS』(島根県)5月公開にバトンタッチできるといいな(笑顔)

そして、この願いは実現しました(満面の笑顔)

septaka