「かあさん欲しかろ、恋しかろ。」昆虫物語みつばちハッチ 勇気のメロディ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
かあさん欲しかろ、恋しかろ。
ゆっけぇゆけ~え、は~ぁっち、みつばちハッッチ~♪
とっべぇとべ~え、は~ぁっち、みなしごハッッチ~♪
今さらだが、ぶっちぎり原版のアニメ世代だった^^;
まぁなんとも残酷で悲しい世界観を持つ物語なのだが、
個人的に大好きだったのでよく見ていた。
今回リメイクと聞いて胸が躍ったが、詳細をよく読むと、
内容はまるで違う。これも時代だから仕方ないのだろうが、
なんか平和でみんな仲良し…という内容はどうなんだろう。
悪いけど昆虫は今だって、そんなこと思ってないぞ。(汗)
所々に昔を思わせる(当たり前といえば当たり前)昆虫間の
争いや弱肉強食を描いてはいるが、絶対敵のスズメバチを
はるかに上回る敵(?)という意味でも、姿ですら下半身しか
描かれなかった人間が、こんな仲良しパートナーに描かれた
ことがどうにも違和感^^;まぁ確かに今みつばちは大切なので
人間としても彼らを保護していかなければならないんだけど、
だからといって、往年の名作にこれだけ手を入れ題名を変え、
(おそらく使用できないタイトルの為)あのテーマすら流れない…
はじめて観る子供たちならいいとしても、「リメイク」を期待
する私のような年代からしたら…かなり残念な仕上がり具合。
まぁ決してつまらないとか下らないとか、そういう意味でなく、
すごく期待しちゃって、あぁ…残念…。という感覚なのだ。
物語の大筋は原版と変わらない。大きく違うのは人間の
子供と会話ができるということと、残酷な描写が取り除かれ、
姿も可愛らしく、何だか人面昆虫みたいなのも出てくる^^;と
いう、メルヘンモードが全開になったところか。
声優陣も良かったのだが、どうもひとりだけ(ゴメンなさいね)
主要昆虫なのにヘタクソで仕方なかったのが臼田あさ美さん。
あの役はちゃんとした声優にやらせるべきだったと思う。
たかが昆虫役、たかが子供アニメ、とアイドル路線に走ると
いつもロクなことにならないのにねぇ…。
ハッチが苦難を乗り越え、やっとママに再会できるシーンは
毎回ながら感動できる。そしてそこで気がつくのがハッチは
みつばち王国の王子さまだったことなのだ。よっ!御曹司!
責任感に押し潰されることなく、最愛のママに逢いたいが為に
危険を乗り越え、仲間と対峙しながら成長していく昆虫物語は
やはり素晴らしいメッセージ性を持っている。なので…。
今さら原版が云々、という間でもないのだろうが^^;それでも
ファンというのはいつまでも原点を忘れたくないものなのだ。。
(最近の竜の子プロ、頑張ってるなぁ。続々と映画化されてる)