「アンストッパブル!!」アンストッパブル(2010) a2circusさんの映画レビュー(感想・評価)
アンストッパブル!!
小さな映画館で観ましたが、「音」がすごかった。
列車のブレーキ音と観客の鼓動、観るもの(私)の心臓の音です。
この映画、終始観るものを支配する感情は「絶望感」です。
暴走する列車がテーマですが、最初のスピードは人でも追いつけるほど。
それを整備士が追いかけるんですが、結局追いつけないスピードに到達。
整備士が列車に置いていかれる時の絶望感は言葉では表現できないくらいのものでした。
他にも鼓動が脈打つシーンは数あります。
主人公が暴走する列車に飛び乗るシーンはもちろん、
その事実を家族が知ったとき、
鉄道会社の役員の絶望感・・。
そういった性質の異なる絶望感の全てが観るものに襲い掛かってくるのだから、スクリーンから目が離せません。
映画において暴走列車というテーマは使い古された感がありますが、
この映画も王道をいっているシナリオです。
クレイジーな状況なのに主人公デンゼル・ワシントンがめちゃくちゃカッコイイ。
輪をかけてリアル感も徹底しています。
CGも多用されていますが実話に着想を受けて作られただけあって気にならないほどの現実感がありました。
ここ10年で観た映画で3本の指に入ります。ぜひ劇場で観てほしいですね。
映画.comの評価が高いのも納得でした。
ちなみに暴走した慣行列車を「コースター」といいます。
先月30日、東京ドームで転落したのはジェットコースター。
こちらは現実に起きた事件という点で、リアルさは負けてませんが映画とは違って救いのないシナリオだったのは皮肉だと思いました。
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