「警笛が鳴るたびアドレナリンが噴き出す」アンストッパブル(2010) マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
警笛が鳴るたびアドレナリンが噴き出す
暴走する列車の重量感が堪らない。そのスピード感や間一髪で衝突を避ける描写テクニックも絶妙だ。
コンパクトにまとめた編集はオーソドックスだが、主役二人の家庭問題や職場環境などのサブストーリーの挿入に無駄がない。
ハリー・グレッグソン=ウィリアムズの緊迫感溢れる音楽もいい。
この3点セットは「サブウェイ123 激突」(09)で実証済み・・・というか実験済みで、警笛が鳴るたびに全身からアドレナリンが噴き出す。
事件の発端はマヌケだし、解決方法も強引なところがあるが、リアルタイムに襲ってくるアクシデントに立ち向かう現場職員たちの奮闘ぶりに手に汗握る。
特別なタフガイでもなんでもない、普通の男たちの勇気に最後の希望を託す。ごく普通の人間だからこそ、絶体絶命、死を覚悟したとき、最後の一言を家族に伝えるシーンにはじわっとくる。
そして、日々、安全な鉄道運行を目指す鉄道関係者に対する、作り手の敬意が見てとれる。
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