きな子 見習い警察犬の物語のレビュー・感想・評価
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ベタベタな展開。だけど・・・
公開は 2010年の8月だった。エンドロールの最後には「2010年『きな子』は警察犬を目指し、今も挑戦中です」の文字が。
その日これを視た人たちは、まさか、きな子が本物の警察犬になれるとは思ってはいなかっただろう。
きな子を知っている人たちは「きな子、がんばれよ!」と、きな子のその後を知っている人とは違った感動をもって、その日映画を視終えたのだろう。きな子の実在が、この映画の感動を深めているような気がする。
ダメ犬とダメ訓練士は、ダメなままで映画を終える。 人間みんなが成長し成功を成し遂げることができるとは限らない。ダメなままで人生を終える人もいる。この映画には「それでいいんだ」というメッセージがあるような気がする。
夏帆の演技はいつものように天才的に巧い。
遭難した警察犬訓練所長の娘、新奈の居場所を教えようと、杏子を先導するきな子がゲートを楽々と飛び越える場面がある。それを見てビックリする杏子のシーンがとても好き。
☆☆☆ ※ 鑑賞直後のメモから 犬が主演クラスの映画には、ついつい...
☆☆☆
※ 鑑賞直後のメモから
犬が主演クラスの映画には、ついつい採点が甘くなってしまうこの私でさえ。「流石にこの、犬の可愛さにおんぶに抱っこ状態だと…」と言ったところ。
一応は事実の映画化ですが。冒頭に描かれる名犬エルフのエピソードが、クライマックスで駄目見習い警察犬きな子と重なり合うエピソードは、流石に出来過ぎ感を感じたのですが…果たしてどうなのでしょう。
例え事実と違っていたとしたのなら。映画的にクライマックスを盛り上げる為の嘘として「映画ですから」…と享受する必要があるのでしょうかね。でも冒頭に字幕等で、〝事実を映画化〟と表示されていたら、それはそれで問題がありそうな気もするけど…。
肝心の内容はと言えば、ベタベタな展開で本当に分かり易い。《2人》(1人と1匹)の見習いが、エルフ並みに優秀な警察犬の様に…は、ファミリー映画として申し分ない。
ただ、映画の始めに「警察犬になるには素質が必要だ!」と言わせ。一応はエルフも元々は…との台詞も。
だからこそ観ていて。きな子が人間のエゴに振り回されている風にしか見えなかったのが、どうにも…と言ったところでした。
個人的に言わせて貰うと。この映画の1番の見どころは、寺脇康文の素晴らしき《大根演技》でしょうかねえ〜(笑)
子役の女の子の演技がめちゃくちゃ巧いだけに、「爪の垢でも煎じて飲め!」と、ついつい思ってしまった。まさか狙って演じているのかな?でも20年以上も続いてはやらないよなあ〜。
映画の結末自体は、結果が分かっているとは言え。最後は少し中途半端気味に終わってしまう。
先輩訓練士役だった山本裕典の役柄も。エンドクレジットの後で、その後のエピソードくらいは挿入する等のフォローがワンカットでもあれば…と言ったところ。
原史奈があまりにも太り過ぎていて。誰なのか?最後まで分からなかったわ(苦笑)
2010年8月16日 TOHOシネマズ錦糸町/スクリーン3
“あんこ”と“きな子”も漫才コンビみたいな組み合わせだが、“きな子”と“ニーナ”じゃ、どちらが人間でどちらが犬かわからん名前だぞ!
警察犬試験は難しい。物語では警察所有の警察犬ではなく、外部嘱託の非常勤警察犬を描いていて、出動要請があると所長(寺脇)が制服に着替え颯爽と現場に駆けつけるところがかなりイケてる。そのためには警察犬試験に合格しなければならないのだが、まずは軽く落ちてしまった。しかし、ズッコケ警察犬として地元の幼稚園でのクリスマス会に参加したり、一日警察署長を演じたりと、かなり知名度は高いようだ。そもそも実話なのだ。犬が主役である映画は実話が多いこともたしかだ。
しかし、杏子は訓練所を辞めてしまい、所長の幼き娘ニーナが杏子の家まで単独で行こうとし、途中、大雨にたたられ遭難してしまうというストーリー。そして、杏子の亡き父(遠藤憲一)は日本チャンピオンのエルフを育てた訓練士。番場所長は彼に育てられたことが明かされる。まぁ、読める展開ではある。
残念なのは杏子の先輩訓練士(山本裕典)。独立間近だというのに家庭の事情でうどん屋を継ぐことを決意するのだが、後半には登場しなくなる。一方、後半に存在感をアピールするのがニーナ(大野)。「そりゃ恋や」「うちも・・・」という台詞がちょいとウルウル。生意気でませガキというイメージが徐々に可愛い女の子に変貌を遂げるところがいい。
きなことあんこ
ドジな見習い警察犬、きな子の実話の映画化。
実話と言っても、半分ノンフィクション半分フィクションといった感じ。実在の人物と名前も違う。
きな子が見習い警察犬として開花するまでを、夏帆演じるヒロインの成長と共に描き、無難な動物映画の作り。
予想通りの展開(大野百花演じる少女が遭難したり)やご都合主義(遭難時豪雨だったのに発見時止んでいる)も目立つが、悪い印象の映画ではない。
後、夏帆が可愛かったぁ…
見えすぎるのはどんなものでしょう
映画のはじまりからラストまでのストーリー展開がわかる映画ってある。
チャーリー・ブラウンが毎回ルーシーにだまされてボールを蹴りに行くたびにばかにされるとか、クララはハイジの励ましで歩けるようになるとか、そういうのは、それが見えていても楽しかったり、ほっとしたりする。
でも、この映画はだめでした。途中の枝葉が面白くないので、退屈してしまいました。
小さい子に見せるために行った映画なので承知のうえだったから見終わって怒るほどではないけど、最初と最後を見て中身がわかる映画です。
あん子ときな子。
締めが中途半端。
テロップはエンドクレジット後に出たものの,
観客ほとんど退席していて意味なし・・・。
優秀だったお父さんへの憧れを強く抱いて,
訓練士を目指す望月杏子の奮闘と葛藤は,
演じる夏帆の素直な眼差しと相まって共感できたし,
ぼやき漫才師のような,こにくたらしさで場を和ます
所長の末っ子の新奈(にいな)も良かった。
この2人の存在と,
きな子との心の通じ合いは好印象だったのに,
背景のドラマは,
中途半端な部分と,おざなりな部分が目に付き,
感動を誘う展開は,あざとくて,素直に楽しめなかった。
ヘタレ顔で愛嬌抜群の
きな子のドジっぷりをもっと見せてほしかったなぁ。
映画も半人前
拙ブログより抜粋で。
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予告から予想された通りの、感動のクライマックスが涙を誘うオーソドックスな感動ストーリーで、お話的には驚くような発見はない。
けど、まるで才覚を見せない見習い警察犬きな子のおとぼけぶりはかわいらしいし、きな子を立派な警察犬にしようとがむしゃらに頑張る杏子を演じた夏帆のキュートさも、やっぱり魅力的。
番場所長の娘・新奈を演じた大野百花ちゃんがなかなかの曲者で、一見幼い彼女の容赦のない突っ込みに何度も笑わされた。
その上、感動のクライマックスでもおいしいところをかっさらってしまう役得。
ある意味、主役の夏帆以上の存在感で、思わず鑑賞後に、この子、誰だ?って調べてしまったよ。今後の活躍に注目。
実在の見習い犬がモデルのためか、オーソドックスなお話なんだけど、王道の大団円とはいかなかった印象。
本来なら、きな子が晴れて警察犬になれるかどうかが最後の山場であるべきのような気がするんだけど、そうはなっていないのよね。盛り上げどころが微妙に的を外してしまった感じで、そこがちょっともったいない。
一方で、警察犬には向いていないと言われたきな子を、あえて警察犬に育てようとするのは、実は杏子のひとりよがりかもしれない。そんなことを考えさせる場面もある。
そういった切り口で攻めるならそれもアリなんだけど、それとて最後はあやふやのまま終わってしまい、作品の芯とはなりえなかった。
感動のクライマックスが盛り上がりきらずに、案外あっさり感じたのは、そのエピソードがありきたりという以前に、杏子ときな子の信頼関係をテーマに掲げたはいいが、心揺さぶるほどの確固たる主張が見えてこないせいもあるんじゃなかろうか。
山本裕典が演じた先輩訓練士・田代のエピソードも、ちょっと脱線気味。
番場所長の示す態度など、いい話だとは思うんだけど、この作品の中では浮いていたと言わざるを得ない。
このエピソードも含め、全体的に“警察犬”の話に成りきれていないのよ。
人の成長が犬には大事、と諭される良質なファミリームービー
犬好きの人なら、香川のずっこけ警察犬の話はよく知られている。その実話をもとにしているだけに、この作品には、最初から興味津々だった。結論から言うと、犬好き、動物好きだけでなく、犬を飼っている子どもたちには心をうつ、感動作に仕上がっている。
犬が主人公だと、どうしても犬の可愛らしさや健気さばかりを追い求めがちの作品が多くなるのだが、この映画「きな子」のいいところは、犬に特化せず、むしろ飼う側の人間の成長物語にしている点だ。
きな子は、身体が弱いまま生まれ、警察犬にはなれないと言われたのだが、警察犬訓練校に入りたての見習い訓練士・杏子の希望で、自分が育てると言ったことから、警察犬への訓練が始まる。しかし、きな子は甘ったれで集中力に欠ける性格から、なかなかうまくいかない。ただ、そのきな子の弱さは、飼い主の杏子の弱さに通じている、という演出はとても興味深かった。飼い主である人間が成長しないと、犬も成長がままならない、というのは、まるで人間の親子のようで、ペットをもつ家族がこの映画を観賞すると、いろいろ学ぶべきところも多いと思う。その意味では、今年一番のファミリー映画と言えるだろう。
ただ、全体の内容は、毒にも薬にもならない、さして強調するようなシーンやエピソードがあるわけでもないので、作品の評価としてはそれほど高くはならない。どこをどうすればよかったかと言えば、もっと香川県を強調してほしかったこと。たとえば、うどんだけでない、香川の名物、名産をもっと出してもよかっただろう。そして、訓練学校の家族たちを、小生意気な妹だけでなく、もっとフィーチャーしてもよかったと思う。たとえば、料理好きの兄の料理の腕前をもっと映像で見せるなど、わりと杏子の理解者だった訓練校の兄側の個性を際立たせる演出があれば、さらに杏子たちの個性が浮彫りにされていたような気がする。人間側をうまく描いた犬の映画だっただけに、もっと突っ込んで人間を見せる内容にしてもいい作品だったと思う。
プチネタバレありσ(^-^;)
きな子のことをテレビで知って果敢にも警察犬を目指している姿に
共感をもちました。映画化したら絶対観に行きたい作品でした。
基本はきな子を中心とした展開にはなっているけど、
見習い訓練士・杏子役の夏帆ちゃんの成長の物語も平行しています。
お母さんの反対を押し通して訓練所へ入所した杏子ちゃんと、
産まれつき体が弱く訓練犬になれないと言われたきな子。
この1頭と1人を取り巻く脇役の演者さんもカギを握る
大きいウェートを占めていますので笑いありウルっとありです。
杏子ちゃんがくじけそうになった時、所長演じる寺脇さんのセリフが
一番じ~んと来ました。
「未熟なお前がきな子を育ててるんだ!未熟なきな子がお前を育ててるんだ!」
こんな感じのセリフだったかとσ(^-^;)思います。
杏子ちゃんの問いに健気に応えようとしているきな子、
きな子の成長に純真無垢に愛情を注いで訓練している杏子ちゃん。
普通に家で飼う動物にだって世話がかかるだろうに、
一部の人は放棄までしちゃうのに…と思うと責任という重さが違うと感じました。
そそ、エンドロールの最後まで観ていると会場大爆笑でしたww
テレビ東京の試写会当選ハガキで24日も観に行ったけど、内容はもちろん
笑いのエッセンスも面白かったので文京シビックも行っちゃいました。
障害越えでは、飛び越えたところで前のめりにでんぐりかえってしまうところは、可笑しくて「期待」に充分以上応えてくれる、迷シーンでした(^^ゞ
松竹作品の動物ものは、子供とかわいい動物を見せれば、そこそこ当たるだろうというあざとい企画がいつも見え見えなので、本作もあまり期待しないで試写会に行ってきました。
実際に見てみると、主演の夏帆ときな子のほのぼのコンビになんだか心がほっこりしてきて、まぁまぁの出来だと思いました。まぁ突っ込める所は多々ありましたけれど、犬好き意外の人でもお勧めできるレベルです。
いちぱんの注目点は、きな子の競技会シーンでのズッコケぶり。これが予想を超えたもので大爆笑!特に障害越えでは、飛び越えたところで前のめりにでんぐりかえってしまうところは、可笑しくて「期待」に充分以上応えてくれる、迷シーンでした(^^ゞ
何かのコンプレックスを抱えて悩んでいる人には、本作で同じように挫折する杏子と、ずっこけるきな子に励まされることでしょう。
主役としてインパクトの弱い夏帆を支えるのが、番場警察犬訓練所の所長である二郎を演じた寺脇康文。熱血ぶりは変わらないのですが、『相棒』の刑事役を完全に払拭して、バンカラな役どころを演じきっていました。最初は誰だかわからないくらいの成りきりようです。
その寺脇を凌ぐ凄い子役が、所長の娘新奈を演じた大野百花。杏子を「アンコ」と勝手に読み違えあだ名にしてしまうところとか、堂々とため口つくとか、大人をくってかかる台詞回しは、迫力満点の大爆笑もの。映画史上、他に類がないほどのおませぶりなんです。
そんな百花を、『マリと子犬の物語』や『ウルル』と同じように豪雨の山中で遭難させて、きな子に救出に走らせる所は、また同じ手を使うのかとやや苦笑。しかし、雨の救出シーンは、杏子の父親遼一が育てた警察犬が冒頭で同じような救出に取り組むシーンがでて、きな子の最大の活躍シーンに被らせているので、単なる他作品からの安直なパクリではありませんでした。
後半あかされる遼一がその後どうなったか。そして番場警察犬訓練所への入所の経緯があかされるとき、父親の杏子への思いに、心打たれることでしょう。
但し遼一の期待に応えようとした杏子は、きな子を特訓しすぎます。父親が育てた警察犬にきな子を被せすぎていたのでした。同じラブラドールできなこ色の毛並みで、幼犬の頃はきな子と同じように身体が弱くて、警察犬に不向きといわれたのを父親は何度も表彰される名犬に育てたことを誇りに思っていたからでした。
しかし、きな子はきな子でした。体調を悪化させてしまって、責任を感じる杏子に追い打ちをかけるように所長は、お前の指導が悪いのにきな子のせいにするなというのです。
ショッキングだったのは、所長がさっそく実地でそのことを証明してしまうシーン。他の優秀な警察犬でも、杏子がパートナーだと、上手くコントロールできませんでした。
結局は犬を育てるのも、人を育てるも一緒。リードするパートナーが強く相手のことを信じて、必ずできるという確信を持っていないと、相手は期待通りには動いてくれないものなのですね。所長の言い分になるほどと思いました。
突っ込みどころは、警察犬試験に6回挑戦にも関わらず、初回のテレビの紹介で、一気に全国的な人気者に祭り上げられてしまうところです。でも、きな子がタレント犬として、あちこちのイベントに引っ張りだことなって、いろんな衣装を着せられるポーズがとても可笑しかったです。タレント犬としては大成功です。
それでもきな子の挑戦は続きます。最後に競技会の途中で終わってしまって、エンドロールで『只今挑戦中』で締めくくっているという割り切り方が良かったです。
だって、本作は実話ベースで、本物のきな子は今も警察犬になるために頑張っているのですから。
また所長は、かつて遼一の部下だったことを杏子は知らなかったことも、ヘンだなと思います。
本作を通じて、動物相手の警察犬訓練所の仕事がどれだけ大変かがわかりました。そんな苦労も、捜査が始まればも吹き飛んでしまうようです。
動物の作品は素敵です。
本当にダメダメ犬なのですが、勇敢な所もあったり、そのギャップが最高でした。実話だと聞いたのですが、未だに信じ難い(本当でした)物語もキャストの熱演/きな子も可愛くて最高でした。また見たい作品でした。
やる時はやるぞ・・??
実際の話だと当時のニュースから知っていた事もあり、ワンちゃんが大好きなので見たいと思っていた作品です。本当に、ダメダメ犬ですが、人間に対する忠実さや色んな表情?見れて面白かったです。物語佳境の活躍は最高です。改めて、あれだけきつい訓練をする警察犬の育成の裏側も見れて良かったです。動物が好きな方は必見だと思います。ほのぼの出来た作品でした。
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