「この夏いちばんのジェットコースタームービー」マダガスカル3 ふぃあっとさんの映画レビュー(感想・評価)
この夏いちばんのジェットコースタームービー
まず始めに長文失礼します。それとストーリーのネタばれ含みます。ご了承を。
ドリームワークス・アニメーション作品の中で「マダガスカル」シリーズの大ファンで、全作とも映画館&DVDをチェック、スピンオフ作品の「ザ・ペンギンズ from マダガスカル」も日本放映版をほぼ全部観ました。一番のお気に入りキャラはペンギンズの隊長(英語版はskipper)。
「マダガスカル3」は7/21の試写会(3D吹替)を鑑賞。
ハンス・ジマー氏の作曲も相変わらず素晴らしく、懐かしの洋楽もアレンジされて使われているので、知っている&好きな曲も聴けて嬉しい所。
ストーリーは今回も動物園外の世界を知った彼らの成長あり、ダンスあり、動きたい放題な大冒険の続き。大自然から都会へ戻ります。
3では主役アレックスを差し置きそうなほど、ペンギンズ(特に隊長)の存在感がある。やや出番は少なめながら、ジュリアン(ワオキツネザル)、モーリス(アイアイ)、モート(コビトキツネザル)のトリオも出てきて、その言動としぐさで楽しませてくれる。どうにも彼らは憎めないなぁ〜。
さらに今回、敵の人間(しかも女性)の「デュボア警部」が見た目も中身もアクが強くてキテるキャラクター。
ダイハードばりの行動力で、執念深くアレックス達を捕まえようとつけ狙っていくのだけど、もう人間じゃないような運動神経と動物サーチ能力がすごい、すごすぎる。
このシリーズ、人間の女性強いですな。おばあちゃんといい、おばさん警部といい。
肝心のストーリーは第一作でニューヨークからマダガスカルへ、第二作でアフリカへ。そしてこの第三作は、アフリカからモンテカルロ、ローマにロンドン、そして何とニューヨークに戻る。主役4頭やペンギンズの住処、セントラルパーク動物園へ帰ってくる。
冒頭はペンギンズを追ってモンテカルロのカジノ潜入に失敗、動物公安局のデュボア警部に「新たな獲物」として追われ、カーチェイスしたのち、落ち目のサーカス団の移動列車に乗り、ヨーロッパの公演巡り。そしてアメリカ(ニューヨーク)に戻るまでのドタバタ、スピーディーな展開が楽しめる。
アレックス達も加わる、動物だけのサーカス団が結成されていく様子も楽しい。それとイリュージョンのようなサーカス演目の内容とCG表現力も見所。3Dで目がちょっとチカチカしましたが、美しく躍動感がすごい。
「サーカスの立て直しをして、次の4作目くらいでアメリカ戻ってくるのかな~」と勝手に予想していた私には、このストーリー展開に驚いたけど、かなり良かった!!
エンドは…これも予想外だったけど、アレックス達によるデュボア警部達への逆襲がまた面白い。彼女らが木箱に入れられ、「主人公たちが最初に行った場所に送られる(マダガスカル)」シーンでも思わず笑ってしまった。
「マダガスカル」シリーズを字幕、吹替のどちらも視聴してきて思った事。
この作品のキャラ担当声優は、米日どちらも声の演技が上手い、もしくはキャラクターにハマりすぎな方ばかり。おかげで声に違和感を感じる事なく、この映画を楽しめる。
私はアニメ映画などで、基本キャラに合う&演じきる技術があれば、俳優、声優、タレントさんの誰が担当しても構わない派。ただ近年は話題作りのためといえ、演技力の足りない人達の吹替えは「正直勘弁してほしい」と感じている。
その点「マダガスカル」シリーズは、吹替の質も高く自信をもってオススメします。
シリアスなストーリーが多いと思われる今夏の映画の中では、いちばん派手で明るい内容じゃないかな。何も考えず楽しめます〜。