「なんだ、この終わり方は!?って思いましたが…これはこれでありだ!」劇場版マクロスF サヨナラノツバサ aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)
なんだ、この終わり方は!?って思いましたが…これはこれでありだ!
銀河の妖精シェリル・ノームと超時空シンデレラアイドルのランカ・リー二人の歌姫のコンサートステージは立体映像による演出も加わってミュージカルのよう。華やかなステージと同時進行するバルキリーパイロットの主人公アルトたちと謎の宇宙生物バジュラとのスピード感ある戦闘シーンもカッコいい。
テレビではバジュラに心を寄せるランカを裏切り者として非難していたが、映画ではシェリルをスパイ扱いして後編ではさらに酷い仕打ちも…。逆境にあってもシェリルは気高く、たくましく成長したランカの歌でともに立ち上がってその歌声で銀河を震わせる。
前編はバジュラとの攻防を主に描いていたが、テレビシリーズ終盤を描く後編では二人の歌姫がバジュラのウイルスに感染してて、その歌声がバジュラに影響を与えることや、バジュラのもつフォールド能力(ワープのようなもの)と銀河を結ぶバジュラ間のネットワークをめぐる陰謀が露わになり、展開が速く情報量も多い。
前編では少し設定は変えてあるもののテレビシリーズにそったストーリーだったが、後編はテレビとは異なる衝撃の展開で新鮮に楽しめた。
完結編のはずだが…なんだ、この終わり方は!?って思いましたが。
恋の三角関係は最後には一人だけがあぶれてしまう。この結末では三人それぞれが公平に何かを失っているが、ランカ派にもシェリル派にも配慮するとこうするしかないのかも。
でもその先の続きが見たい……しかし、実は冒頭のミュージカル仕立てのコンサートシーンでラストの続きを描いていたとか………で、また観てきました。
最初観たときは、なんだこれは?って思うんですが、ラストがわかったうえで2回目観るとそこへもっていくための伏線も見えてきたりして、これはこれでありだと思えるようになる…河森総監督のいうように2回観たときに全部の扉が開く映画なのか。