「男なら闘志を抱け。」ボックス! ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
男なら闘志を抱け。
今作のカブとユウキの関係を観ていると、
どうしてもあの「ピンポン」を思い出してしまう。
同じスポーツとはいえ^^;まるでジャンルが違うが
話の骨子は本当によく似ている。…というか、
こういう話だから皆納得するんじゃないかと思う。
ベタなスポ根。大いにケッコー♪私は大好きだ。
冒頭からグイグイ惹きこまれた。テンポがいい。
李闘士男、という監督。この名前は本名だそうだ。
ボクシング好きの父親から命名されたらしい^^;
もうおそらく撮ることが運命だったんだろう(爆)
最近では「てぃだかんかん」なんてユル優しいのを
撮っていたが、いや~!だんぜんこっちのがイイ!
どう見てもそのスジにしか見えない市原くん^^;
(一瞬エグザイルかとも思ったけど)
あの濁声に巻舌喋りが威勢のいいカブにピッタリ。
対して品の良い高良健吾^^;もユウキに相応しい。
天才肌と努力肌のぶつかり合いは、往々にして
まず天才が負け、最後にまた勝つ。というまるで
ロッキーのテーマ♪が流れてきそうな話の流れが
見え見えだが、やはり一度は挫折を味わわないと、
本当に大切なものが何なのかが見えてこない。
しかもまだやんちゃな若い頃に自ら転べ!なんて
指示したところでどうせ聞いてなどくれないもんね。
彼をじっと見つめるコーチ役の筧利夫が秀逸で、
終始サングラスをかけていて表情すら見えないのに
ものすごく心情が伝わってくる。巧いよなぁ…^^;
紅一点の(あ、他にもいるけど^^;)谷村美月。
可愛かったなぁ~。この子の描き方もイイ。
これまた有りがちなヒロインとはいえ、懸命に
カブをサポートする姿に、まさか!?が重なり、
ラストには涙がこぼれそうになった。誰かの為に
ボクシングをやるんじゃない!とはいえ、その
誰かがいたからここまでやれたという自負がある。
何でも自分でやれる、のような自信に駆られた
人間にはこういう感謝の心の方も学んで欲しい。
そして清水美沙、宝生舞、香椎由宇。それぞれの
持ち味をしっかりと演じ、特にお母ちゃん役の
宝生には「え!もうこんな歳になったんか!?」と
あまりのハマり具合に泣けてきてしまった^^;
あのお母ちゃんにしてあの息子。ホント運命って。
泣いて笑って興奮して。水分も取らず^^;
ジーっとスクリーンに釘付けになってしまった。
あ~お好み焼き食べたい(爆)
(南国でお好み!?まぁたい焼きも似たようなもんか)