「スッピンのマライア・キャリー」プレシャス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
スッピンのマライア・キャリー
最初はデブの黒人女が主人公か・・・などと、スパイク・リーのような映画を想像していた。実際、根底にあるテーマは同じなんだろうけど、血なまぐさいシーンもなく、ハーレムにいる素朴な少女たちの切なさが伝わってくる作品。
働き口を探すでもなく、生活保護を受けるために小賢しい策を講じる母親(モニーク)。母親の恋人である男にレイプされ二人も子どもを産むこととなったプレシャス。プレシャスは幼児期の虐待や性的虐待を受け、読み書きすら出来なかったが、数学だけは得意だった。歌手になる妄想も随所に挿入され、コミカルでもあるが実はハーレムの悪環境からの現実逃避という彼女の心情を表している。
『ミラーズ』でも魅力的だったポーラ・パットンも最高。作文させることで個々と対面する教師像はまるで日本のよう。だから共感できるんだろうな。それにソーシャルワーカーの役で出ている女性がなかなかいいなと思っていたら、スッピンのマライア・キャリーだった!!なんだか好きになりそう(笑)。他に看護師役でレニー・クラヴィッツも出ている。
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