「ポップな絶望」プレシャス Hitomiさんの映画レビュー(感想・評価)
ポップな絶望
性的虐待。暴力。毒親。コンプレックス。性病。
描かれる世界は鮮烈なリアルで、目を覆いたくなるほど「エグい」。
その現実を真正面から受け入れたうえでこの作品と向き合うべきだ。
つらい現実に直面した時、プレシャスは妄想の煌びやかな世界に逃避する。そこに私達はポップな絶望を垣間見ることになり、間接的ながらより痛々しく感じられる。
プレシャスに光を与えた「先生」、彼女の厳しい口ぶりや話を真剣に聞く目線、そして微笑まですべてが最強に美しく魅力的。個人的に、かなり惚れ込みました。
“Wright.”頑なに書きなさいと指示するのは何故でしょうか?
それが知りたくてこうして私は書いています。
最悪の状況の中から、それでも這い上がっていくプレシャスのたくましい姿に、勇気づけられること間違いなし。
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