「アメリカお得意の、やや高齢恋愛映画」恋するベーカリー わたぼうさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカお得意の、やや高齢恋愛映画
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メリル・ストリープ、アレック・ボールドウィンの2人が好きだから少し贔屓目に見てしまったかもしれないが、本作は娯楽映画としては平均以上の良作だった。
メリル・ストリープは3人の子供も独立し、少し時間を持て余すパン屋の主人。
若い小娘と再婚した元・夫のアレック・ボールドウィンとなんやかんやでヨリを戻しかけたり、かと思えば建築家のスティーブ・マーティンといい感じになったりと、タイプの違うナイスミドル2人からアプローチされてちょっとしたお姫様気分のメリル・ストリープ。
10代後半の娘のようにキャイキャイハシャギ回るメリル・ストリープはけっこう新鮮で面白い。
本当なら白髪が似合うしっかり者のスティーブ・マーティンが有利のはずだが、そこはそれ。
元・夫という利点を活かしてか、メタボ気味で頼りがいのないアレック・ボールドウィンの方が気を許せるという不思議で、どっちつかずな感が続く。
しかし、分かりやすい笑いを細かく入れたり、下品すぎない程度の下ネタを随所に挟んできたりと、飽きさせない工夫があちこちに見受けられ、深い思考はまったくもって不要。
ただ単純に、毎日一喜一憂するメリル・ストリープ。ダメダメだが憎めないアレック・ボールドウィン。大本命のはずなのに報われない不憫なスティーブ・マーティン。
この3人を眺めていれば楽しめる典型的なアメリカンラブコメディ(Ver.アラ50〜)に仕上がっている。
俳優のファンでもそうでなくても、気楽に見ることをオススメする。
ただ期待しすぎは禁物。本作には大層なストーリーはないので、それを理解してご覧ください。
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