「“肉食系熟年男女恋愛狂騒記”」恋するベーカリー mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
“肉食系熟年男女恋愛狂騒記”
“名女優”メリル・ストリープ、前作「ジュリー&ジュリア」に続き、またまた料理関連(?)映画に主演!吾輩の大好きな女性監督、ナンシー・マイヤーズの最新作。 邦題から察するに、何か優しそうなラブ・ストーリーを想像しちゃいますね。
“優しいラブ・ストーリー”…?スミマセン、前言撤回いたします。コレは“やらしいラブ・ストーリー”でございます!全編これ殆んど“S〇X”絡みネタのオン・パレード。しかも脱ぐわ、語るわ、カラむわ、もつれるわ…。もお『どんだけエロやねん?!』と言いたくなるくらいに出しまくり!そりゃあ“R-15+”喰らうわなあ。事前にある程度の想像はしてたけれど、ここまでとは…(^^;。まるで、“アラ還”世代による「毎度おさわがせします」かいな?と思ってしまうようなドタバタぶり。しかも結構生々しいから堪らん…(^^;。“ベーカリー”がネタになってるのなんて、全体のホンのチョットの時間ですわ。邦題に騙されたらアカンですよ!特に、付き合い始めてまだ間が無いカップルなんか、この映画はデートでは絶対観たらアカン!!だってリアルすぎるから。
とは言え、そこは“女性監督”ナンシー・マイヤーズの演出が冴えておりまして、冷静に見れば相当リアルな(演じてる人たちの年齢なんかも考慮しますと(>_<)エロいシーンも、何故か見てる間はそんなに気にならないんですよね。で、吾輩常にクスクス笑ってしまってたんですね。もお、制作側の思うツボにハマッてるんでしょうね。そして最後は、何かほのぼのさせられてしまう…。ん?何でこうなる?ひょっとして吾輩、何か騙されてる??まるでこの映画は、“さだまさしの歌”か“吉本新喜劇”みたいじゃないですか!即ち『途中まで結構ハチャメチャで笑わせて、でも最後はほんわかとさせる』みたいな(^^;。やるな~、ナンシー・マイヤーズ!あんた、ホント上手だわ。
ところで(ここから≪ネタバレ!≫)、この監督さんは作中必ず何か“トンでもないお遊び演出”をされてることで有名(?)なのですが(「ハート・オブ・ウーマン」では、あのメル・ギブソンにパンスト穿かせましたし、「恋愛適齢期」では、“熟女”ダイアン・キートンを脱がせてますし、「ホリデイ」では、ダスティン・ホフマンを“himself”でカメオ出演させちゃってます)、今回もやってくれます。何と“アレック・ボールドウィン、まっぱ(^^;!”まあ、見事なまでにメタボな親父に、何てことさせるんでしょうね?しっかし本人も、ようやったな~。まあ、ハッキリ言って見苦しいです!重ねて言いますが、付き合い始めて間が無いカップルは、止めときなはれ!この映像は、ウブな子たちには結構衝撃的です。あ、でも今日びの子達は、こんなの何てことないのかな~?
メリル・ストリープは、やっぱり上手いですね。今回のは一見カルい役柄かと思えますが、彼女が演じることで、とても人間味豊かなキャラクターに感じられます。ホント名女優ですよね、硬軟何でも演じられるってのは。あとスティーブ・マーティンは、相変わらず芸達者!こちらは一見マジメに見えるんですが、ハッパでキレキレになっちゃうシーンなんか、まさに『本領発揮!』って感じで面白かったです。