僕と妻の1778の物語のレビュー・感想・評価
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一見に値します!!
妻と二人で見てきました。
妻は号泣。私は普段から映画で泣くことはないので泣きはしませんでしたが、“静かな感動”に浸ることが出来ました。DVDが出たら即購入してもう一度ゆっくり見たいと思える映画です。何よりも、いわゆる“お涙頂戴映画”でないところが良かったです。
節子を演じる竹内結子さんの演技は秀逸です。映画での節子は観客の涙を誘う役割を担っているので、より“真に迫った重い”演技になっています。竹内さんはさすがにその役割を十分に果たしていました。この竹内さんの演技に対して草なぎ君も同じように演じてしまうと、きっと観客の涙をもっと搾り取れる「泣ける映画」となっていたと思います。またそうなるとリアリティーを追求して竹内さんは薬の副作用で丸坊主にしないといけなくもなるのでしょうが、星監督はこの映画をそうは作らなかった。私はその作戦は正しかったし成功していると思います。
竹内さんの“重さ”に対して、朔太郎を演じる草なぎ君の映画での役割は“軽さ”や“笑い”や“馬鹿馬鹿しさ”を担っていて、現実を必要以上に深刻にしないようにしようという朔太郎の意識を表現した演技になっていました。朔太郎が節子のために書いた短編小説の映像化した場面もその朔太郎の意識を反映したものになっていると思います。
でも、この場面は賛否両論分かれると思います。着ぐるみを使った馬鹿馬鹿しく稚拙ともいえる映像で、私も初めは???大丈夫???と正直抵抗を持ちました。もし、その抵抗を最後まで持ち続けてしまったら、その人にとってはこの映画はおそらく楽しめないと思います。私はどういうわけか、終わりに近づくにつれてその抵抗感は薄れて、その馬鹿馬鹿しい稚拙さは朔太郎の素直さや純粋さであり、叶わないと知りながら行う“作品を書くという祈り”の愚直さなんだと思えました。また、その稚拙な映像の中に、妻がゆっくりと死に向かっている悲しみや一人残されることへの寂寞とした感情が混じりこんでいく様子は、その感情を直接的なセリフにしたり演技にしていないので分わかり難いですが、でも確実に心に染みてきました。
私が感じた静かな感動はおそらく、この間接的な表現からくるのではないかと思います。
重い話を重く表現するのではなく、その真逆にある馬鹿馬鹿しい軽さと一緒にして一つの映画を作り上げ、重さでも軽さでもない、ふんわりとした暖かさを残す一見に値する映画だと思います。
ちょっと泣きたい方におすすめ
病気になった妻のために、小説を書き続ける男性のお話です♪
この男性が、頭の中はSFというキャラで、
映画全編が、その男性の見た世界のまま描かれます。
よく言えば、安心して見られるのだけれど、
登場人物がみんないい人だったり、闘病のすさまじさなどは
あまりでてこなかったり、リアリティには欠けています。
ノベライズを読んでから見たせいか、
ストーリーは やや単純でした。
ただ、映画が終わるころには、会場中が涙していて、
泣ける作品なのは確かです☆=
何か美しいものに触れたい。。
というときには、よい作品かと思いますv ^-^
大人のファンタジー映画
昭和の香りのする映像と舞台装置にゆったりとしたストーリーで、星監督らしい大人のファンタジー映画だった。主役の草なぎ剛も竹内結子もうまいしね。
病院でのエピソードで、おにぎりとかバナナとかが胸をあつくするのだけれど、こいうフィクションがもっとたくさんあれば感情移入しやすかったかな、というのが不満だったくらい。
とってもいい映画なんだけれども、時代がこの映画を求めているかはわからない。
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