海の沈黙(1947)のレビュー・感想・評価
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日本人には見せたくない「名作」なのか?
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抵抗文学である、ヴェルコールの小説を メルヴィルが自主製作した
監督、製作、脚本、編集を ほとんど一人でこなす
これが、後に「ヌーヴェル・バーグの父」と呼ばれたりする理由である
ナチスドイツの占領下の フランス
伯父と姪の暮らす家の 二階をドイツ将校が借りることになる
毎晩 二人を訪ね、持論を展開する将校
沈黙で答える 二人
これが 続くのだが、段々 引き込まれる
フランスに 理解のある彼は「ドイツとフランスの融合」を説き、これを「幸福な結婚 」になぞらえたりする
彼の 理想論は 同僚らに否定され、絶望した彼は 前線に赴く
沈黙を続けた姪と 将校の淡い恋は、儚く終わるのである
国民同士が 理解し合えても、国と国の利害は 決して一致しないことを、レジスタンス活動をしていた
メルヴィルは 痛感したのだろう
将校のアプローチを 拒否した姪だが、
これは フランスレジスタンスの 理解と選択である
美しい言葉で語られる「理想」に身をゆだねることは できない
次に「侵略」や「破壊」が来る、からである
フランスの「レジスタンス」や「不服従の精神」を 少し理解出来たような気がする
この映画が 名作であるにも関わらず、日本で ほとんど上映されないことに
戸惑う(何故?)
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