劇場公開日 2010年10月2日

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「主人公の揺れる目線に潜む 官能」シングルマン jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5主人公の揺れる目線に潜む 官能

2018年8月30日
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昔、VANの石津謙介が お洒落な人は どうしても意地悪になる… 自分に行うチェックの目線を 他人にも向けるから… みたいな事を言っていた

感度の高いゲイである大学教授が 素晴らしいパートナーを失った時、悲嘆にくれるのも何となく判る
(厳しい チェックをクリアした恋人なのだ)
パートナーへの目線は あくまでも優しい
その想い出は美しい…
チャーリー(ムーア)へのそれには、少し悪意を感じるのは 私だけだろうか?
悲嘆にくれながらも、(自分を好きらしい)教え子や
スポーツをする若者たち、駐車場で出会った美青年をしっかりチェック!!!
深い絶望と 微かな期待…
感度が高いということは、自らの生存範囲を狭くするということを知る

この作品を見て、多才なトム・フォードの感性と
その、ほろ苦さの様なものも 理解出来たような気がする
(とはいえ、羨むべき才能ではあるが…)
私の好きな ジュリアン・ムーアだけが、監督の毒牙にかかっているようなのは 気にいらないが
これがゲイの人の 女性への目線、なのだろう
コリン・ファースと ゲイ映画の相性抜群なのは
何故だろう

jarinkochie
NOBUさんのコメント
2020年6月14日

今晩は
 2年前のレビューを拝読して。

 冒頭の石津謙介さんの言葉から始まり、
 ”感度の高いゲイである大学教授が 素晴らしいパートナーを失った時、悲嘆にくれるのも何となく判る・・、パートナーへの目線はあくまでも優しい、その想い出は美しい…”
 ”感度が高いということは、自らの生存範囲を狭くするということを知る・・”
 特に最後の一文、素敵なレビューだな、と思いました。
 では、又。

NOBU