「世の中辛辣だけど、きっと誰かがいる」メアリー&マックス 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
世の中辛辣だけど、きっと誰かがいる
クレイ・アニメと言うとファンタジックな作品が多いが、この作品はなかなかに異色作。
孤独な少女メアリーと自閉症の中年男マックスが、文通で交流を深めるストーリー。
それだけ聞くとハートフルな気もするが、この2人、世間の荒波に飲み込まれ、自分の殻に閉じこもる、不完全な人間。
だからこそ、2人の小さな小さな交流が愛おしく感じて来る。
うっすらと韓国映画の傑作「オアシス」を思い出した。
作風は辛辣でブラックユーモアたっぷり。
アニメだからと言って子供に媚びず、現実を見据えた作風は評価に値すべき。
キモカワなキャラクターたちも、見ていたら愛着沸いてきた…気がした。
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